店舗アプリとは?集客のための機能、導入のメリット・デメリット、事例を紹介

店舗への集客手段として、なくてはならない存在のスマートフォンアプリ。オムニチャネル化によってオンラインのチャネルとの相乗効果を発揮したい企業はもちろん、オンラインのチャネルを持たない企業でも、店舗アプリを導入する企業が増えています。

この記事では、店舗アプリとは何か、店舗集客で活躍するアプリの機能、アプリ導入のメリット・デメリット、店舗アプリの導入事例について解説します。

そもそも店舗アプリとは?

店舗アプリとは、小売店、飲食店、美容院・サロンなど、店舗を運営する企業が導入するスマートフォンアプリのことです。店舗への集客という直接的な効果はもちろん、来店時以外にもスマートフォンの中に顧客との接点を確保したい、企業のブランド力を高めたいと考える企業にも活用されています。

店舗アプリに実装されている主な機能は下記の3つです。

ポイントカード機能

店舗への集客手段として、紙やプラスチックのポイントカードを発行している企業はたくさんあります。このポイントカードを、アプリ内で表示する機能です。従来の紙のポイントカードは、財布やカードケースを圧迫するうえ、来店時にポイントカードを忘れてしまうといったことも良くあり、アプリにポイントカード機能が統合されればそういったデメリットを解消することが可能です。

ポイントカードで顧客管理(CRM)を実施しており、そのデータをアプリに統合することもできます。アプリと既存システムとを連携することで、1to1のコミュニケーションが可能になります。

クーポン機能

割引クーポンも、店舗集客の手段として一般的ですが、こちらもアプリ内で表示することができます。デジタルの特性を活かし、期限の設定や、利用回数をコントロールすることも可能で、紙ベースのクーポンに対しても大きなアドバンテージがあります。

また、「いまアプリをダウンロードしていただければ、クーポンの利用が可能です」といったように、実店舗でスタッフからアプリの案内が可能です。こうして顧客との接点を構築すれば、再来店につなげることができます。

プッシュ通知

プッシュ通知とは、スマートフォンのロック画面にメッセージを表示する機能です。メールマガジンと比べて、開封率が高く、非常に魅力的なコミュニケーションチャネルです。長いメッセージを送るのには不向きなため、一般には内容を端的に表す文章と、詳細情報へのリンクといった形でのメッセージが主な形となります。

また、スマートフォンの位置情報をトリガーとしてプッシュ通知を送信することも可能です。店舗のそばにいるユーザーに対してその店舗のセール情報を発信する、来店ユーザーのエリア離脱時に来店お礼の通知を送信することで再来店につなげていくといった活用方法が考えられます。

店舗集客の課題

それでは、なぜいま店舗アプリの導入が増加しているのでしょうか。増加の背景には企業が悩む店舗集客の課題があります。

リピーターを増やす施策が足りていない

「パレートの法則」をご存知でしょうか。売上の80%は、20%の顧客がもたらしている、といったものです。つまり、ロイヤリティが高く、なんども店舗を訪れてくれる一部の顧客が、売上の大半をもたらしているのです。

ところが、広告を出稿して認知を拡大するなど、新規顧客を増やす施策は積極的に行っていても、リピーターを増やす施策に十分に投資できていない店舗は多いのではないでしょうか。「1:5の法則」と言われるように、新規顧客から売上を得るためには、リピーターにかけるコストの5倍が必要です。逆に言えば、新規顧客獲得のために使っているコストの1/5をリピーター獲得に投資すれば、同程度の売上が期待できるのです。

オンラインで集客ができてない

実店舗しか持っていない場合、オンラインでの集客が苦手という企業もあります。しかし、顧客は店舗を訪れたり商品を購入する前に、WebサイトやSNS、口コミサイトといったオンラインのチャネルで情報収集をしています。オンライン上に自社の情報が十分に情報がない場合、集客のチャンスを逃しているともいえるのです。

これらの課題を解決する手段として有効なのがスマートフォンアプリなのです。

店舗アプリ導入の4つのメリット

店舗アプリを導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

リピーターとの接点を確保できる

店舗アプリは、新規顧客集客よりも既存顧客との接点構築手段として活躍します。顧客とブランドとのつながりを深めるための仕組みとしては、DM、メルマガ、SNSの企業アカウントなど多くのチャネルが存在します。前述のように、アプリはプッシュ通知を使用することが可能なので、継続的にコミュニケーションを取ることができます。また、スマートフォンのホーム画面上にアプリアイコンを設置することで、ブランドの存在を自然とリマインド(思い出させる)ことができるのです。

オンラインとオフラインのハブになる

スマートフォンは外出時も、自宅にいるときも、24時間いつでも持ち歩きます。そのため、来店前・来店中・来店後、それぞれのフェーズでアプリを有効活用することができます。店舗へ行く前に在庫情報や店舗の場所・営業時間をアプリで調べたり、来店時にその場で使えるクーポンを発行したり、行ったあとに関連商品の情報を見たり……。なお、このような、オンラインとオフラインの境目がない状態のことをOMO(Online Merges with Offline)と言います。

SNSと連携できる

SNSは、もはやインターネット上の情報インフラのひとつとも言える存在です。企業の中でも特に消費者に直接向き合う小売業では、SNSの活用も重要なマーケティング活動です。

SNSから定期的に情報発信を行っているブランドも多く見られます。店舗アプリ内にはブランドのSNSアカウントから発信した情報を参照できるページを設けることができ、ユーザーがブランドに関する最新情報をアプリ内完結で入手できる構成にすることも可能です。

また、SNSの投稿内に、アプリ内の特定のページに直接飛べるリンク(ディープリンク)を埋め込むことが可能です。SNSアカウントから店舗アプリ内の新規クーポン発行をお知らせし、アプリユーザーにはクーポンの利用を、アプリ未導入顧客にはアプリのダウンロードを促すといった連携が考えられます。

ユーザーデータを計測・分析できる

アプリ内のコンテンツの閲覧状況、クーポンの利用状況、実来店状況などを計測することが可能です。ネイティブアプリ内ではWebサイト以上にユーザーの行動履歴を容易に分析できます。アプリ内コンテンツの閲覧、アプリ内からのEC購入行動、プッシュ通知の開封などを知ることができるのに加え、クーポン、ポイント、スタンプの利用データでは、ユーザーの実店舗への回遊、購買行動を分析可能です。精度の高いユーザーデータは、顧客の行動、志向によりマッチする施策の企画に役立てることができます。

オムニチャネルにより顧客ロイヤリティの向上を果たすためには、それぞれの顧客に応じてパーソナライズされたユーザーエクスペリエンスの提供が重要です。ユーザー行動の適切な分析は、よりユーザーにマッチするマーケティング施策の実施に役立てることができ、顧客ロイヤリティ向上の大きな力となります。

店舗アプリ導入のデメリット

多数のメリットをもつ店舗アプリですが、デメリットがないわけではありません。

アプリダウンロードのハードルが高い

ネイティブアプリは、アプリストアを経由して、顧客のスマートフォンにダウンロードしてもらうことで、はじめて役割を果たします。ブラウザから自由にログインできるWebサイトと異なり、ダウンロードには一定のハードルがあると言わざるを得ません。また、せっかくインストールまでこぎつけても、アプリの機能や運用の仕方によっては、不必要とみなされアンインストールされてしまうということもあり得ます。

クーポンやポイントカードの機能を持っていても、操作が複雑であったり、利用のたびに煩雑なログイン操作を求められたり、実店舗レジでの提示に手間がかかるようであればユーザーは離れてしまいます。全体の構成がわかりづらく、ユーザーが知りたい情報にたどりつけない、あるいはアプリ上の情報が更新されず古い情報が表示され続ける、といったユーザビリティの低いアプリはユーザーがアプリを使うメリットを見出せないでしょう。

プッシュ通知の送りすぎでユーザーが離反する

強力な集客手段であるプッシュ通知ですが、あまりに頻繁なプッシュ通知や、ユーザーの行動を追跡しすぎるようなアプリの動作は、ユーザーに忌避されてしまうリスクがあります。例えばプッシュ通知の回数を週1回程度にしたり、通知自体をON/OFFできるなど、ユーザー目線に立った運用が必要です。

店舗オペレーションを変更する必要がある

アプリのダウンロード方法や、機能について、顧客と直接対面する店舗スタッフに問い合わせが入ることがあります。アプリについての情報共有が不十分だと、店舗スタッフが対応できない可能性があります。また、アプリでクーポン券を表示されたときの対応など、オペレーションを整える必要があります。これらはアプリ自体のデメリットというよりは、社内のコミュニケーションの問題ですが、あらかじめ店舗での運用を想定してアプリを導入できると良いでしょう。

アプリの導入効果を高めるためには、良い設計と適切な運用が大切です。

店舗アプリ開発で掛かるコストは?

店舗アプリの開発は、比較的単純なものであってもWebサイト構築に比べて期間・費用ともに大きくなるのが普通です。また、Webサイトでは基本的にiOS向け、Android向けでサイトを作り分ける必要はありませんが、アプリ開発ではiOS向けのアプリとAndroid向けアプリは個別に開発する必要があり、その分コストがかさみます。

また、アプリを導入して終わりではなく、情報を常に更新していかなければなりません。更新の操作性が悪いアプリができてしまう、あるいは情報更新のたびにベンダーに依頼しなければならないアプリだと、アプリの管理・運用コストが大きな負担となります。また、スマートフォンOSのバージョンアップにアプリを対応させるためのコストもかかります。

ゼロからアプリを開発するフルスクラッチ型では、iOS用とAndroid用のアプリを個別開発する必要もあり、高い開発コストがかかります。アプリに組み込む機能や周辺システムとの連携の複雑さなどにもよりますが、アプリ1本の開発費用が2,000〜3,000万円になることが多いです。

一方、クラウド型での開発は、フルスクラッチ型に比べて人件費や開発期間を大幅に圧縮することができ、おおよそ300〜500万円ほどになると言われています。

店舗アプリの開発費用について詳しく知りたい方には、下記の記事がおすすめです。

アプリ開発に必要な費用はいくら?見落としがちな維持費や、コストを削減する方法も紹介

店舗アプリをどの開発会社に依頼する?

社内にアプリエンジニアがいない場合は、店舗アプリの制作を開発会社に依頼することになります。アプリ開発会社を選ぶ際は下記に注意して選定すると良いでしょう。

店舗アプリの開発実績

スマートフォンアプリのジャンルは、コミュニケーションに特化したもの、業務効率化を実現するものなど、ゲーム以外のカテゴリに限っても多岐にわたります。集客やマーケティングを目的としたアプリには専門の機能・ノウハウが必要のため、開発実績を必ず確認してから依頼しましょう。

開発スピード

アプリはリピーター施策、つまり企業のファンづくりの手段ですが、ファンになってもらうためには時間がかかります。そのため、1年後、2年後を見据えた施策となるため、着手するのが早ければ早いほど、効果を感じるまでの期間も短くなります。しかし、いざ「アプリをつくろう!」と考えてから、実際にアプリが世にでるまでの開発期間は、数ヶ月〜一年以上と開発会社によって様々です。実装する機能や、データ連携の有無に左右される部分もありますが、開発スピードも考慮に入れて選定するのが良いでしょう。

アプリ運用ノウハウ

これまでアプリを運用したことがない場合、つくっても有効活用できだろうか?と不安になる方も多いのではないでしょうか。アプリ開発会社の中には、アプリをつくって納品するところまでの「アプリ制作」フェーズに特化した会社もあれば、アプリのリリース後に伴走支援を行ってくれる所もあります。アプリにはウェブサイトやSNSとは異なる独自の運用ノウハウがあるため、自社だけで運用することが難しいと感じる場合は、運用支援のサービスの有無を調べて開発依頼先を考えましょう。

具体的な店舗アプリ開発会社を紹介

当社ヤプリも、店舗アプリの開発・運用サポートを得意としています。店舗集客や、オムニチャネル実現のために開発した事例をまとめていますので、ぜひご覧になってください。

その他のアプリ開発会社については、下記の記事からお探しください。

アプリ開発会社16選|得意ジャンル&費用感を会社別に紹介

店舗アプリでの集客事例

それでは、店舗アプリでの集客に成功した事例をご紹介します。

Alpen Group

アルペングループでは、郊外を中心に総合型スポーツショップを展開してきましたが、ECの台頭により総合型店舗のアドバンテージが低下してきたと言います。人口減による新規顧客減少の影響も無視できず、既存顧客のロイヤリティ向上施策がより重要となり、その手段としてアプリ開発を決定しました。

顧客ロイヤリティ向上にはオンライン、オフラインの顧客データを統合し、顧客ごとに最適化された情報を配信するオムニチャネル化が必須です。店舗での値引きをデータ化可能なものとし、オンラインとオフラインの行動を紐づけるクーポンの提供、グループ内でのECと店舗購買データの統合なども考えました。

アプリダウンロードユーザーの約半数がアプリを継続利用する、店舗でのクーポン利用のためにアプリをDLしたユーザーがECに流入するなど、アプリ導入の効果が出てきています。

アプリ導入で「店頭とWebの壁」を解消。顧客のロイヤリティ向上に貢献 – アルペン | Yappli(ヤプリ)導入事例

店舗アプリを開発するなら?

店舗アプリのメリットがご理解いただけたでしょうか。店舗アプリは、ユーザビリティの高いものを、スピード感をもって開発することが理想です。

アプリの開発でおすすめなのが、スマートフォンアプリの開発実績が豊富な、弊社ヤプリのサービス「Yappliです。

Yappliは、アプリの開発・運用・分析をクラウドからワンストップで提供するプラットフォームです。

プログラミングは不要。幅広いデザインの高品質なネイティブアプリを短期間で開発可能です。

また、管理画面はブログ感覚で誰もが簡単に更新作業を行うことができます。そのため、専門的な知識は一切必要なく、非エンジニアでも運用可能です。

さらに、申請時のストアサポートや、リリース後のダウンロード施策など、アプリで成果を出すための運用支援もサポート。

リリースから運用まで安心して任せることができるYappli。まずはお気軽に資料請求を!