プッシュ通知とは?基礎知識やメリット・効果を高める施策を紹介。

「アプリのプッシュ通知で重要な用件に気づいた」というように、日常生活でプッシュ通知に利便性を感じている方も多いでしょう。それでは、プッシュ通知を配信する側としては、どのような点に気をつけたら良いのでしょうか。今回は、プッシュ通知の概要や、アプリの効果を最大限発揮するための方法、プッシュ通知利用の具体的な成功事例などをご紹介します。プッシュ通知は、「アプリの最大のメリット」ともいわれています。本記事を参考に、ぜひ効果的にプッシュ通知を活用してください。

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目次

プッシュ通知とは

プッシュ通知とは、スマートフォンのロック画面にクーポンを配信したり、アプリの更新情報など任意のメッセージを表示したりするための機能です。元々はテキストのみのプッシュ通知が主流でしたが、近年では画像も表示する「リッチプッシュ通知」というタイプも使われています。

プッシュ通知の大きな特徴として、ワンタップでアプリを起動できるためユーザーのアクションを誘引させやすい点が挙げられます。アプリの登録情報にもとづき、配信先のターゲティングや時間指定などを行うこともでき、きめ細かなマーケティングを行いやすいというメリットもあります。プッシュ通知を適切に運用することで、アプリの効果を何倍にも高められるのです。

プッシュ通知がマーケターから重要視される理由

アプリをマーケティングに活用する場合、プッシュ通知は非常に重要な機能のひとつといわれています。続いては、プッシュ通知がマーケターから注目されるようになった理由を確認しておきましょう。

ネイティブアプリの重要性が増しているから

総務省の調査によれば、2020年時点における世帯のモバイル端末保有率は96.8%、そのうち、スマートフォン保有率は86.8%を占めています(※1)。さらに、ユーザーのスマートフォン使用時間のうち、92%はアプリの使用時間であったのに対し、ブラウザの使用時間は8%にとどまっているのです(※2)。スマートフォンを介したブランドと顧客のつながりを深める上での、ネイティブアプリの重要性を表すデータといえるでしょう。

ネイティブアプリについて知りたい方は「ネイティブアプリとは?webアプリとの違い・PWA・ハイブリッドアプリも解説。」の記事で解説しています。ぜひご覧ください。

ユーザーとのタッチポイントを効果的に増やせるから

ネイティブアプリの重要性が増しているということは、ユーザーへ接触するタッチポイントに関してもネイティブアプリが有効であることを意味します。中でもプッシュ通知はユーザーの行動を促しやすいため、ユーザーとの接点を増やす手段として活用が広がっているのです。アプリを開発する上で、プッシュ通知機能の有無は企業ブランディング施策の改善や売上伸長にも影響を与える可能性が高いといえるでしょう。

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リモートプッシュ通知とローカルプッシュ通知の違い

アプリのプッシュ通知には、大きく分けて「リモートプッシュ通知」と「ローカルプッシュ通知」の2種類があります。それぞれの違いについて確認しておきましょう。

リモートプッシュ通知

リモートプッシュ通知は、インターネット接続をしているユーザーに対し、アプリ配信プラットフォーム経由でモバイル端末へ送信される通知のことです。

身近な例では、メッセージ通知やチャット通知など、リアルタイムなものが挙げられます。時期に応じたセール情報など、タイミングや情報の鮮度が重要なメッセージを発信する際に有効活用できます。

ローカルプッシュ通知

ローカルプッシュ通知は、ユーザーによる操作や端末位置情報などをきっかけに、あらかじめ定義されたルールのもとで送信される通知のことです。

ローカルプッシュ通知は、アプリ側にスケジューリングされた内容が直接表示されるため、インターネット接続の必要がなく、機内モードやインターネット環境が整っていない場所でも通知を送ることができます。例として、タスク管理アプリやアラーム、スケジュールアプリなどが挙げられます。日々の予定通知や約束のリマインドに活用されます。

ユーザーからしてみれば一見同じように見えますが、このようにメカニズムがそれぞれ異なります。送信側としては、目的に応じてこの二つを上手に使い分けることで、より高い効果が期待できます。

 

プッシュ通知のメリット

プッシュ通知が従来のマーケティング施策であるメールマガジン(以下、メルマガ)などと異なるのは、アプリを起動していなくてもスマートフォンに通知を送ることができる点にあります。それにより生じるプッシュ通知のメリットは、大きく3つ挙げることができます。

開封率が高い

プッシュ通知は簡単に素早く情報を閲覧できるので、ユーザーにとって負担が少なく、開封してもらいやすい傾向にあります。メルマガの開封率が平均で約10%と言われている中、スマートフォンアプリのプッシュ通知は約30~40%の開封率を誇ります。「以前よりもメルマガの効果が落ちている」と感じている場合は特に、プッシュ通知を使うメリットは大きいといえます。

アクティブ率を上昇させることができる

スマホアプリを起動していない状態で通知を送ることができるということは、ユーザーがアクションを起こす確率が上昇するということです。多くのアプリをダウンロードしているユーザーにとって、どれほど優れたアプリでもダウンロードしたことすら忘れられてしまう場合も少なからずあります。そこで、「アプリの自動更新情報」や「お知らせ」「新機能の紹介」などの情報を通知することで、ユーザーがアプリの存在を思い出し、再度アプリを使用する可能性が生まれるのです。また、前述のローカルプッシュ通知機能を使って、リアルタイムに近い形で情報を流し、キャンペーンやイベントの参加を促すなどの目的でも利用できます。タイミングよく情報を発信することで、アクティブ率が上がる可能性が高まります。

顧客ロイヤリティの向上に寄与する

プッシュ通知によりユーザーへの接触回数を増やすことで、ブランドやサービスに対するロイヤリティを高める効果も期待できます。顧客ロイヤリティを高めるための情報発信ツールとしては、オフラインではDMやチラシ、オンラインではメルマガが代表的です。しかしながら、DMの場合、受け手が案内に気づくまでに時間がかかるため、送り手が情報を届けたいと考えるタイミングとタイムラグが生じてしまうというデメリットがあります。また、前述のようにメルマガの場合は他のメールに埋もれてしまい、開封率が低いため反応が伸び悩むというケースが増えています。そこで、上記のようなメリットを持つプッシュ通知が、ユーザーのリテンションを高め、サービスの継続利用、定着化を図るためのツールとして注目されているのです。 

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プッシュ通知のデメリット

数多くのメリットがあるプッシュ通知ですが、デメリットとなりかねない面もあります。プッシュ通知を活用する際には、できるだけ下記に挙げるようなデメリットを避けられるよう、留意することが大切です。 

アプリのアンインストールを誘発する

ユーザーの中には、頻繁にプッシュ通知が届くことを嫌う人も少なからず存在します。運用の仕方によってはプッシュ通知がユーザーにとって迷惑なものとなり、アプリのアンインストールを誘発しかねません。プッシュ通知はスマートフォンの設定画面から簡単にオフにすることができます。プッシュ通知の運用に失敗すればミュート状態にされてしまい、アプリの存在を思い出してもらえないどころか、不要なアプリとみなされて削除されてしまうこともありうるのです。実際に、「4割以上が大量の通知が嫌でアプリを削除した」という調査結果もあります。

通知の内容や時間帯によっては効果が得られない

プッシュ通知を見てもらうには、ユーザーが時間を確保してでも確認する価値のある情報を届ける必要があります。ユーザーにとって読みやすい文面であるか、通知回数が多すぎないか、送るタイミングは適切かなど、ユーザー側の心理を考えながら運用していくことが大切です。通知の内容や時間帯が適切でないと、プッシュ通知を配信しても見てもらえない可能性があります。アプリの効果を引き出すためには、プッシュ通知の内容やタイミングも重要なポイントとなるのです。

 

プッシュ通知の種類と活用方法

受け取る側からは同じように見えても、実はプッシュ通知にはいろいろな配信方法があります。代表的なプッシュ通知は下記の4種類です。それぞれのプッシュ通知の活用方法と併せて見ていきましょう。

パーソナライズ化が可能な「セグメントプッシュ」

性別/誕生日/エリアなどの属性データでユーザーを絞ってプッシュ通知を配信します。内容をパーソナライズ化し、対象によって出し分けるのはメルマガではおなじみですが、プッシュ通知でも同様の施策が可能になります。

ロケーションごとに配信できる「ジオプッシュ」

指定したロケーションの近くへ来たユーザーへプッシュ通知を配信します。特定の場所へ誘導することが可能なので、店舗アプリでよく使用されます。例えば、ユーザーが店舗に近づいた瞬間に、その店舗のセール情報や限定クーポンをお知らせすることで、来店を後押しします。ただし、この機能はユーザーが位置情報をオンにしている必要があります。

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近距離通信に最適な「ビーコン連動プッシュ」

Bluetoothデバイスであるビーコンを使用してプッシュ通知を配信します。ジオプッシュと似ていますが、屋内のより近距離の配信に適しています。

ユーザーに再訪を促す「オートプッシュ」

あらかじめ定めた条件を満たしたときに、自動的にプッシュ通知を配信します。アプリの初回起動や最終起動を起点に、しばらくアプリへのアクセスがないユーザーに再訪を促すことが可能です。

 

プッシュ通知の効果を高める施策

続いては、プッシュ通知を効果的に運用するために意識しておきたい5つのポイントを解説します。いずれもアプリの開発・運用に深く関わるポイントとなるため、必ず押さえておきましょう。

通知するユーザーを選定する

プッシュ通知はすべてのユーザーに一斉送信できますが、その情報は通知を受け取るすべてのユーザーが必要としているものとは限りません。プッシュ通知の反応率を高めるには、ユーザーの属性や興味関心、アプリの利用シーンなどを把握しておくことが重要です。ユーザーをセグメント化し、内容ごとに通知するユーザーを選定しましょう。

セグメントごとにパーソナライズされたプッシュ通知を配信できるかどうかは、開封率にも大きく影響します。自社のアプリをユーザーがどのように利用するのかを想定し、ユーザー目線でプッシュ通知の施策を講じていくことが大切です。 

ユーザーの目にとまる文面で配信する

プッシュ通知は開封率が高く、ユーザーのロイヤリティを高める上で魅力的なチャネルです。一方、プッシュ通知という呼称のとおり、ユーザーに向けてメッセージを「押し込む」性質のものでもあるため、質の良い通知でなければ、反対にユーザーをアプリから遠ざける結果を招いてしまいます。

良質なプッシュ通知とは、ブランドやアプリの都合をユーザーに押しつけるのではなく、ユーザーにとってメリットが感じられる通知です。通知を受け取ったユーザーは開封するか、後で見るか、あるいはアプリごとアンインストールするかを瞬時に判断します。短い文言の中に、ユーザーのメリットを効果的に盛り込まなければなりません。どんな文言が効果的かは、机上で悩んでいても具体的な答えは出てこないでしょう。答えを導き出すにはA/Bテストを行い、目標とするアクション数と実際の反応率を見ながら効果的なメッセージの文言や内容を探っていくことをおすすめします。

また、ユーザーの属性に応じて配信先をセグメント化し、ターゲットが求める情報を盛り込んだプッシュ通知にしていくことも大切です。よりパーソナライズされたメッセージとすることで、ユーザーがメリットを感じるメッセージに近づけることができます。なお、パーソナライズしたプッシュ通知を送信するには、ユーザーの属性に応じて送信先端末を絞り込む機能を配信側バックエンドに実装する必要があります。ユーザーに寄り添ったメッセージ配信は、アプリで目指している顧客ロイヤリティの向上にもつながるでしょう。

>>パーソナライズしたプッシュ通知についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ

MA(マーケティングオートメーション)とアプリ連携によるプッシュ通知の新たな可能性

ユーザーの生活リズムを考慮する

プッシュ通知は24時間いつでも配信可能ですが、どんなにお得なセールの案内であっても深夜のプッシュ通知で睡眠を妨げられることを歓迎するユーザーはまれです。非常識な時間帯のプッシュ通知の配信は、ブランドとユーザーの関係を大きく損ねる原因となります。深夜0時から朝6時までは、よほどの事情がない限りプッシュ通知を送るべきではありません。一般的にプッシュ通知は、18~23時の開封率が高い傾向があります。ユーザーが一日をどう過ごすのかを研究し、ユーザーごとに適切な時間にプッシュ通知を配信してください。

また、プッシュ通知の配信頻度にも注意を払う必要があります。eMarketerの調査(※3)によると、通知の頻度が週2回を超えるとユーザーがプッシュ通知をオフにする、あるいはアプリをアンインストールする確率が高くなります。反対に、配信頻度が低すぎるとユーザーはアプリの存在を忘れやすくなります。そのため、週1回程度の配信頻度を基準として、アプリや配信するメッセージの性質によって調整をしていくといいでしょう。

iOS、Androidの特性を加味する

プッシュ通知を受け取る端末のOSによって、開封率に差が生じることにも注意してください。一般的に「iOS」よりも、「Android」のほうがコンバージョンは高いといわれています。その主な理由として、Androidはプッシュ通知がロック画面に残ったままの状態になるのがデフォルト設定であることが挙げられます。そこは、ユーザーがロックを解除した時点でプッシュ通知が消える設定になっているiOSとの大きな相違点です。

MMD研究所の調査結果(※4)によれば、2022年4月時点で日本国内のiOSシェアは44.1%、Androidが51.5%。年代別に見ると、10代男性は70.1%、女性は84.1%がiOSを利用しているのに対し、60代では男性の60.3%、女性の64.1%がAndroidを利用しています。このように、スマートフォンユーザーの年齢・性別に応じて、利用率の高いOSの割合が異なる点には注意が必要です。iOS、Androidの利用層の特性を加味した上で、プッシュ通知の施策を設計しましょう。

ユーザーが求める情報を配信する

プッシュ通知で配信する情報は、ユーザーにとって有益であることが大前提です。配信者側にとって「届けたい情報」とユーザーが「求めている情報」とのあいだには、しばしば温度差が生じることに注意しましょう。例えば、割引クーポンの配信であれば、ユーザーがメリットを感じられる情報と思われがちですが、本当にそうでしょうか?明らかにセールスが目的のプッシュ通知を頻繁に配信すると、かえってわずらわしい印象を与えかねません。多くのユーザーが知りたがっている情報やタイムリーに知ることでメリットを得られる情報を配信することが、結果的に顧客エンゲージメント向上につながるのです。

プッシュ通知の配信内容や配信時期については、効果のテストと分析、フィードバックを丁寧に行う必要があります。前述のとおり、ユーザーの求めていないプッシュ通知はユーザーの心に響かないだけでなく、アンインストールの直接的な原因となることさえあります。配信内容については、文言と同様、A/Bテストを行うことでユーザーの関心を引くことができるかどうかを知ることが可能です。A/Bテストを必ず実施し、より効果的な内容へと改善していってください。

 

プッシュ通知活用の成功事例9選

ここからは、プッシュ通知を活用することで、アプリの導入・運用を成功させた企業の事例をご紹介します。さまざまな業種の事例がありますので、自社に合った活用方法を考える際のヒントにしてください。

オートバックスの事例:プッシュ通知の開封率、通知からの購入率の高さが、メールのDMを上回った

「オートバックス」のアプリでは、ピットサービスや車検の予約を簡単なステップで行うことができます。オートバックスのネットショップを利用できるほか、会員ページでは会員ランクの確認や買い物履歴を確認可能です。また、現在地から最寄りの店舗を検索できる機能もあり、オンラインからオフラインへの誘導に効果的に結びついています。

今までマーケティング施策は紙のDMを中心に、メールも送っていましたが、メールが開封されづらくなっていたのが悩みだったようです。アプリによるプッシュ通知の開封率、通知からの購入率の高さがメールを上回った結果、DMもデジタルにシフトしていくことを検討しているといいます。

ディノス・セシールの事例:アウトレット販売を切り口に、プロパー商品のプッシュ通知まで拡大

「ディノス・セシール」(※現・株式会社DINOS CORPORATION)は、PC経由よりスマートフォン経由のアクセス数が上回ったことを契機に、スマートフォンアプリの開発を決定しました。ネイティブアプリはホーム画面に自社のアイコンを置くことができるほか、プッシュ通知を活用できることも決め手になったといいます。

「アウトレット」という、ユーザーにお得感を感じてもらうことを目的としたテーマに絞ったアプリで、ダウンロード数は順調に伸び、それに比例してアプリ経由での売上も増加しているといいます。また、アプリはアウトレット用としているものの、プロパー商品も購入可能で、思いのほかプロパー商品も売れているとのこと。アウトレット用アプリを切り口として顧客との接点を増やすことに成功しています。配信はアプリのダウンロード数がある程度得られた段階で開始し、現在は週1回のペースで配信しています。(※現在はアプリがリニューアルされ、紙カタログにスマホをかざすだけで在庫状況をすぐにチェックできる機能などが強化されています)

ABC Newsの事例:パーソナライズされたプッシュ通知で、スマートフォン経由の視聴率が80%以上に

アメリカ3大メディアのひとつである「ABC News」のアプリは、パーソナライズ戦略で成功した事例です。ユーザーが関心のあるテーマをアプリに登録すると、関連したニュース配信時にプッシュ通知が送られます。そのパーソナライズの結果、記事によってはスマートフォン経由の視聴率が全体の80%以上になるなどの効果を挙げているとのことです。

上島珈琲店の事例:値引きクーポンで来店促進へ

全国展開するコーヒーショップ「上島珈琲店」のアプリでは、店舗限定で値引きクーポンを配信している。ただし一般的なクーポンと違い、使える時間が決まっているのが特徴。(しかも利用後は、利用可能な残り時間が表示される)さらにクーポンには1日の配信枚数の上限があり、アプリには残り〇枚と表示される。ユーザーの使いたいタイミングにあわせて使えるクーポンを配布することで、より来店促進につなげたいという狙いがうかがえる。

マイクロアドの事例:プッシュ通知により、顧客企業からの問い合わせが減少し、案件依頼の相談は増大

データ分析技術を基盤として、CRM(顧客関係管理)や、ディスプレイ広告を出稿・管理するためのシステムなどを提供している「マイクロアド」。B2B企業として、19時以降のお問い合わせ対応などが生じることが従業員の負担になっていたといいます。そこで、顧客企業が常に最新の情報を手に入れられる「場」を作りたいと考え、アプリを導入しました。

20種類以上のサービスに対する細かい確認をアプリで簡単にできることや、新商品や別サービスの説明がタブレット端末やスマートフォンでできるため、営業の機動性が高まり、情報伝達の課題の解決にも寄与しているとのことです。プッシュ通知は週1回程度の利用で、3営業日以内の開封率は34%程。メルマガの平均的な開封率とされる11%と比べると、非常に高い数字となっています。プッシュ通知を利用した結果、顧客企業からの基本的な内容の問い合わせが減り、案件依頼の相談が増えてきたそうです。

モバオクの事例:プッシュ通知でイベントの参加を逃すユーザーが減少し、課金率向上につながる

オークションサイト「モバオク」を使えば、スマートフォン・携帯電話・パソコンで、いつでもどこからでも出品したり、落札したりすることができます。ファッションアイテムを中心に、プレミアムアイテム、趣味の品などが幅広くラインナップされています。モバオクには、ユーザーの月額課金率を3倍に引き上げた実績がありますが、その成果の半分程度は、アプリでのプッシュ通知の導入によるものと考えられているそうです。モバオクは下記の3つのプッシュ通知施策を実施しました。

<モバオクのプッシュ通知施策>

  • イベント開始直前にプッシュ通知を送信
  • 夜のイベントを、当日の昼間にプッシュ通知
  • 興味があるイベントの事前プッシュ通知の配信を、顧客に自分で登録してもらう

 モバオクが開催する「1円オークション」などのオークションイベントは、開催直後が最も盛り上がる時間ですが、プッシュ通知を送信することで、イベントの開催に気がつかずに参加を逃すユーザーが減ったといいます。また、イベント開始からわずか数十秒で万単位のアクセス数となり、オークションがすぐに終わるほどの盛況になったそうです。先述したように、プッシュ通知はメールよりも視認率・開封率が高い点が特徴。プッシュ通知の種類をユーザー自身に登録してもらうことで、参加意識を高める効果も見込めます。

ショプリエの事例:位置情報とプッシュ通知を組み合わせ、コンバージョン率が向上

「ショプリエ」は、リクルートが提供するO2O(オンラインからオフラインへ誘導)サービスです。全国の人気ブランドのポイントカードを一括管理できるアプリで、訪れた店舗で会計時に提示するだけでポイントを利用することができます。ショプリエがユーザーに配信した情報によって、リアル店舗への来店を促す効果があります。ショプリエは、プッシュ通知機能を用いた下記の2つの実験を行いました。

<プッシュ通知機能を用いた実験>

・ジオフェンスを利用したプッシュ通知

「ジオフェンス」とは、地図上の仮想的な境界に囲まれたエリアです。アプリにジオフェンス機能があると、ユーザーのエリアへの出入りがわかります。ショプリエは、新宿駅にジオフェンスを設定し、エリア内に入ったユーザーに対してプッシュ通知によるクーポン券を発行しました。クーポン配信から商品購入に至るコンバージョンは全体で8.3%、さらに30代女性に限定すると17.0%に上ったそうです。

・ビーコンを利用したプッシュ通知

「ビーコン」とは、Bluetooth信号を発信する発信機のことです。ビーコン機能が搭載されたアプリを使っているユーザーに対して、店舗に近づいたときに特定の情報を発信できます。ショプリエは、ビーコンを使ってスーパーマーケットの近くを通過したユーザーにクーポンを発行しました。来店経験がないユーザーからも反応が良く、来店率が7倍にもなったそうです。位置情報とプッシュ通知を組み合わせることで、コンバージョン率を高める事例の好例といえるでしょう。

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メガネスーパーの事例:コンタクトレンズユーザーに、最適なタイミングでプッシュ通知を配信

「メガネスーパー」は、メガネやコンタクトレンズを販売している会社で、公式アプリ「コンタクトレンズが簡単注文注文できるアプリ」を運用しています。このアプリを使うと、ユーザーは普段使っているコンタクトを最短1クリック10秒で注文することができ、注文した商品は自宅や近くのコンビニに配送される仕組みです。

メガネスーパーではプッシュ通知を利用して、アプリの利用者に対して最適なタイミングで注文を促すメッセージを配信しています。ユーザーがレンズ交換の時期や買い替えの日時を設定しておくと、そのタイミングに合わせてプッシュ通知が送信されるのです。

コンタクトレンズはリピート性が高い商材であるものの、手持ちのコンタクトレンズがなくなった場合は、近くの他店舗で購入する顧客が多いことが課題だったそうです。しかし、アプリを使うことで、顧客は自分が好きなタイミングでコンタクトレンズを注文でき、店舗を訪れるわずらわしさもなくなります。アプリの導入は、営業時間外の売上にもつながり、販売活動の負担も軽減されました。アプリ経由の注文の50%が営業時間外だそうです。

ボケての事例:プッシュ通知をユーザーとのコミュニケーションと捉え、アクティブユーザー数を向上

「ボケて」は、累計ダウンロード数650万のエンタメ系の人気アプリです。ユーザーが投稿したお題の画像に対して、別のユーザーが笑いを誘う回答を行う仕組みになっています。ビジネスモデルとしては、通常の広告とコラボレーション広告の2本柱です。

同社は、過去にユーザーから好評だったネタを毎日プッシュ通知で送っています。プッシュ通知をクリックすると、直接そのネタに飛んで楽しむことができます。通常、「ボケて」のプッシュ通知は1日1回ですが、サーバーやネットワークへの負荷を考え、20時前後にユーザーの全体数を4つに分けて配信しているそうです。また、20時ちょうどを少しずらすことで、ほかのアプリとの競合を避けています。

プッシュ通知は強力なマーケティング手段ですが、配信者側の都合を押しつければ、アンインストールの原因にもなりかねません。同社は、プッシュ通知の文面は運営側の都合を押しつけるものではなく、ユーザーとのコミュニケーションということを意識しており、その結果、「ボケて」のプッシュ通知はDAU(デイリーアクティブユーザー数)の15~20%に影響を与えているそうです。

Uber Eatsの事例:リアルタイムで配信できるプッシュ通知の特性をサービスに反映

「Uber Eats」は、オンラインフードオーダー・デリバリーアプリです。飲食店を訪れることなく料理が配達されるというサービスの特性を最大限に引き出すべく、ランチタイムやディナータイム前にオーダー可能な店舗の情報をプッシュ通知しています。位置情報を活用することで、個々のユーザーが今すぐに注文可能な料理をレコメンドしている点が特徴です。

ユーザーが料理を注文した後は、配達員の現在地や料理の受け取り状況などをリアルタイムで通知。ユーザーは料理があと何分で届くのかをプッシュ通知を経由して知ることができます。空腹の状態でオーダーするユーザーにとって、料理があと何分で到着するのかは気になるところでしょう。リアルタイムで配信できるプッシュ通知の特性を効果的に活用している好例といえます。

また、同社は配送手数料が何度でも無料になる「Eats パス」への登録を促すプッシュ通知も配信。すでに月額プランに加入しているユーザーに限定し、よりお得な年額プランへの変更を促すプッシュ通知を配信しています。ユーザーのセグメント化を効果的に行い、プッシュ通知でユーザーの行動を促しているようです。

 

まとめ:アプリのプッシュ通知で集客は効率的に増大できる

スマートフォンアプリのプッシュ通知は非常に開封率が高く、ユーザーの行動を喚起する力も強いことから、マーケティング施策のひとつとして非常に有効といえます。企業がアプリを導入し、プッシュ通知を有効活用することは、集客拡大への近道になりうるのではないでしょうか。また、ユーザーの関心や行動履歴をもとに、コンテンツの内容を変えたりタイミングを調整したりできるかが成功のカギを握っているのであれば、アプリ開発時にユーザーをパーソナライズ化できるかどうかも要件として検討すべきでしょう。

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参照記事
※1 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd242110.html
※2 https://www.netratings.co.jp/news_release/2020/03/Newsrelease20200324.html
※3 https://www.emarketer.com/chart/215696/volume-of-push-notifications-that-prompt-us-smartphone-users-stop-using-app-oct-2015-nov-2017-of-respondents
※4 https://mmdlabo.jp/investigation/detail_2055.html

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