マーケティングオートメーションとアプリ連携によるプッシュ通知の新たな可能性

アプリ最大の特徴の一つ、プッシュ通知をどう扱うか

アプリの運営者にとって「プッシュ通知の内容とタイミング」は、最も難しい悩みではないだろうか。

プッシュ通知とは、スマートフォンやタブレットのアプリを通じて、ユーザーに対してイベントやセールの通知、新たに加わった機能・サービスなどの情報を知らせる機能だ。基本的には、送信時間やエリア情報を設定することで「特定のタイミング」に「特定のターゲット」に対して送信をすることができる。 App Annieの調査によると、日本のスマートフォンユーザーは平均で1人あたり100本以上のアプリをインストールといわれている(※1)。定期的にプッシュ通知を配信することで、ユーザーに対して自社アプリを継続的に使用してもらうきっかけづくりとしても活用できる。

このように、セールや新サービス情報をユーザーに届けることができるプッシュ通知は、顧客との接点を拡大してエンゲージメントを向上できる、非常に重要なツールだ。

ユーザーとの接点拡大という点では、メールマガジンも選択肢の一つであり、今でも広くマーケティングツールとして利用されている。しかし、メールソフトから受信ボックスを経て個別のメールを見る必要があるメルマガと比較すると、スマートフォンに送信された通知をタップするだけで誘導できるアプリのプッシュ通知は、ステップの少なさで圧倒的に優位な立場にあるといえる。

エンゲージメントを高める上で重要となるプッシュ通知だが、その使い方には注意も必要だ。ジャストシステムの調査では、「頻繁なプッシュ通知が原因でアプリを消したことがある」と答えた人が46%にのぼっている(※2)。 同調査によると、ユーザーのおよそ4割が1日平均10件以上のプッシュ通知をもらうとされており、「ユーザーが喜ぶタイミング」に、「ユーザーが喜ぶ通知」を送信することで、自社アプリ、ひいては自社サービスのLTVを高めることができるといえる。

それでは、どうすればユーザーに最適な通知を送ることができるだろうか。まず検討したいのが、MA(マーケティング・オートメーション)システムとの連携だ。MAと自社アプリを連動させると、ユーザーが各デバイスでアプリやウェブサイトを利用した際のログを効率的に分析することが可能になる。

MAとアプリを連携すると、これまでできなかったマーケティングの世界が広がる

MAの代表格であるSalesforce Marketing Cloudを例にすると、各プラットフォームを連動してデータを取得することで、各ユーザーのデータを一元的に把握できるようになる。これによりアプリ担当者は、「自社アプリの利用ログと位置情報データ」に加え、そのユーザーの「オフラインでの行動データ」「ブラウザ上で目にしたサイトや広告のデータ」、「ECでの購買履歴」などを活用できるのだ。

Salesforce Marketing Cloud

Salesforceが解析したデータを活用することで、そのユーザーに最適なキャンペーンリストをセグメント化できる。セグメント化によってターゲットを細かく設定すれば、特定のユーザーの興味を引きやすいプッシュ通知を配信することが可能だ。例えば、「カートに商品を入れているものの、決済直前に離脱したユーザー」を認知し、送料無料のクーポンをプッシュ通知で発行する、といったECへの応用もできるようになる。この場合、アプリユーザーがブラウザ上でカゴ落ちした場合も認知し、プッシュ通知を配信できるため、PCやスマートフォンなど、デバイスをまたいでの購買体験を提供できる。

また、自社ECサイトを新規で利用したユーザーに対し、「サンクスプッシュ」として次回行動時に使えるクーポンを発行することで、リピーターとして定着させることができる。さらに細かくデータを分析すれば、特定の商品だけを購入するユーザーに対し、類似商品の入荷を通知して新商品購入を促すといったシナリオも立てられるだろう。

アプリを持っているすべてのユーザーに同じプッシュ通知を送ることは、通知内容に興味がなかったり、そもそも住んでいる地域や対象年齢が異なったりという理由でわずらわしいと感じ、アプリを削除してしまうというリスクも潜んでいる。それぞれの顧客にあわせてプッシュ通知を送り、自社アプリのプッシュ通知を「便利なもの」と認識してもらうことで、ユーザーとのエンゲージメントを向上させることができる。

もはや言うまでもなく、スマートフォンの普及率は年々右肩上がりで伸び続けている(※3)。利便性の高いアプリを提供することは、ファン形成における近道だ。MAを利用している、または今後利用を検討している企業担当者は、MAと自社アプリの連携によるエンゲージメント率の向上に目を向けてはいかがだろうか。

Yappliで作成したアプリは、Salesforce Marketing Cloudとの連携が可能です

参照:
※1:http://appllio.com/20170512-9129-app-install-no1-japan-app-annie-research
※2:https://marketing-rc.com/report/report-push-20160317.html
※3:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc252110.html

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