アプリ開発の6つの手順をご紹介。基礎から始めるアプリの作り方

近年になって様々なツールが登場したことで、アプリ開発のハードルは以前に比べて低くなってきています。とはいえ、ビジネス用途のスマートフォンアプリを開発するのであれば、やはりそれなりの準備と心構えが必要です。
本記事では、アプリ開発の流れやアプリの種類についてまとめています。ぜひご覧ください。

【無料ebook】アプリ開発によって得られる効果を数字で解説

アプリを導入すると具体的にどんな効果が得られるのか数字で解説している無料eBookをプレゼントしています。アプリをこれから導入する予定の方アプリ導入しているがいまいち効果がわからずお悩みの方は是非ご覧ください。

数字で考えるアプリ導入の効果

アプリ開発のメリット

まずはスマホアプリを開発するとどのようなメリットがあるかご紹介します。下記に紹介するメリットを踏まえて、何のためにアプリを作るのかを明確化しておきましょう。

ユーザーとのコミュニケーションがとりやすい

アプリをダウンロードするユーザーは、その時点で提供元企業に対して何らかのポジティブな印象を持っている可能性が高く、企業からの情報を積極的に取得してくれる傾向があります。例えば、ショッピングアプリの最新トレンドを分析したレポート(※)によると、1日あたりのアプリ内滞在時間は世界的に増加傾向です。セッションごとの平均アプリ滞在時間は、2019年は10.07分、2020年は10.42分、2021年は10.56分を記録しています。

また、アプリにはクーポン機能やプッシュ通知機能など、ユーザーとコミュニケーションをとれる機能を多く備えられるのも魅力です。さらに、アプリをインストール後はホーム画面内に企業の顔となるアイコンが配置されるため、ユーザーに企業のことを思い出してもらえる可能性が高まります。

Eコマースアプリレポート 2021:AdjustとSensor Towerのインサイトに基づくショッピングアプリの最新トレンド

ユーザーをリピーター化・ファン化させやすい

アプリには、会員カード機能や、気になる情報だけを保存しておけるお気に入り機能など、ユーザーが継続的に使いたくなる機能も備えられます。そのため、ユーザーをリピーターに育てやすいのもアプリの魅力です。さらに、男性にはメンズアイテムの情報だけを送るなど、ユーザーの属性に合わせたコミュニケーションを実現することもできます。外部のMAツールや接客ツールと連携させることで情報を出し分けることも可能。各ユーザーにとって有益な情報だけを届けられることになり、企業へのエンゲージメント向上が期待できます。

アプリ開発の流れ

アプリ開発に必要な作業は6つの手順があります。1つずつご紹介します。

>>アプリ開発の流れについて、あとでゆっくり見たい方は以下資料がおすすめ。

アプリ開発の流れについて知りたい方へのおすすめ無料eBook!

アプリ開発の方法が気になる方にぜひ読んでいただきたいのが、全6ステップに分けてアプリ開発の流れを平易な言葉で解説した無料eBook。ちょっとしたスキマ時間で気軽に見れるボリュームなので、ぜひ一度ご覧になってみてください!

初めてアプリを立ち上げる人のための自社アプリ導入ガイド

アプリの企画立案

はじめに、これから開発しようとするアプリについての企画を立案します。

「アプリ開発」というと設計やプログラミングなどの作業が思い浮かぶかもしれませんが、実はその前段で行う企画の立案が意外に重要な位置を占めているのです。

企画立案の段階では、アプリを開発する目的と主要なターゲットを明確にした上で、これから開発するアプリの概要を固めます。たとえばECサイトを運営している企業なら、「顧客との接点を増やすために(目的)、自社の既存顧客を主要なターゲットとした会員向けポイントサービスアプリを開発する」といった具合です。

また、この段階でアプリ開発にかけられる予算や、開発・運用に充てられるリソース(人や機器)についても明確にし、今からやろうとしていることの実現性、費用対効果などについても検討しておくことが大切です。

なお、企画を立てる際にはアプリの主要ターゲット層が誰なのかを明確にし、開発するアプリのプラットフォームを見直すことも重要です。ご存知のとおり、スマホアプリは大きくiPhoneアプリとAndroidアプリに分類されます。この双方を対象としてアプリをリリースできればベストですが、予算や期間の都合により優先順位をつけざるを得ないということもあるでしょう。

このような場合は、主要ターゲット層により多く利用されているプラットフォームを選ぶのが基本です。たとえばビデオリサーチ「ACR/ex」東京50㌔圏2018年4-6月調査結果によれば、iPhoneは若年層や10~20代の女性ユーザの利用率が高いと言われています。従って、今、上記の層を主要ターゲットとしたアプリを開発するのであれば、まずはiPhoneアプリから着手することを検討してみよう……という具合です。

なお、プラットフォームの利用状況は常に変化しつづけていますので、企画立案時にリアルタイムな調査を行うことが重要です。

※Androidアプリの開発方法については、下記の記事がおすすめです。

「よし、Androidアプリを開発しよう!」――その前に知っておきたいアプリ開発の流れ

アプリ開発の企画書の作り方についてはこちらの記事をご覧ください。

要件定義

どのようなアプリを開発すべきかが明確になったら、その内容をもとにアプリの要件定義を行います。

どのような画面構成にするのか、どんな機能をつけるのか、アプリが利用するデータはどんな形で保存しておくのか……といった点を吟味し、システムの概要を設計します。

ごく小規模なアプリを1、2名の少人数で開発する場合、正式な要件定義書を作成しないケースもありますが、ビジネス用途のアプリを開発する際は、極力設計書を作成するようにしておくことをおすすめします。設計書があれば、複数の開発者の間での意思疎通がスムーズに行えますし、リリース後に発見されたバグの修正やアップデート開発を行う際にも役立ちます。

また、当初の開発者が異動や退職で担当を外れてしまうことになったとしても、要件定義書さえ残っていれば引き継ぎによるリスクを軽減できます。

アプリ開発の要件定義についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

アプリを制作する

設計が完了したら、いよいよ実際にアプリを制作します。

<iOSアプリ>
iOSアプリの開発には、XCodeという開発環境を使用します。開発環境とは、プログラムコードを書くためのエディタ、プログラムコードを実際に動作するアプリの形に翻訳(コンパイル)するコンパイラ、プログラムの動作を確認するためのデバッガなど、ソフトウェアを開発するために必要なツールを集めたもので、いうなれば「プログラム開発のための道具箱」のようなものです。

XCodeはアップル社からリリースされている開発環境で、MacやiPhone、iPadなどの上で動くプログラムを開発するために利用されます。XCodeはAppStoreからダウンロードして無償で使用することができますが、原則としてMac OS上で動作するツールであるため、使用するためにはMac系のパソコンが必要となります(※1)。

なお、iOSアプリの開発には従来Objective-Cというプログラム言語が使われてきましたが、2017年にApple社がSwiftという言語をリリースし、現在はこちらを利用する開発者が増えてきています。Swiftは学びやすさ、使いやすさに配慮して作られたプログラム言語で、「これからiPhoneアプリに開発にチャレンジしたい!」という方にもおすすめです。

※1:Windows上でiPhoneアプリを開発するためのツールとしてMicrosoft社のVisual Studioに同梱されているXamarinなどがありますが、アプリケーションのコンパイルや配布などはMac上で行う必要があります。

また、プログラミング言語については、iOSは主にObjective-C、またはSwiftという言語が使われ、両者は共にmacOSに関連した開発言語として公式に採用されています。
Swiftは登場してから間もないこともあり当初は荒削りな部分も多く、古い言語であるObjective-Cからの移行がなかなか進まなかった時期がありましたが、現在ではSwiftも十分使いやすい言語として認識されつつあります。実際、現在Appleが推奨しているのはSwiftの方ですので、もし今から開発を始めるという場合、まずそちらの選択を考慮すべきかもしれません。

<androidアプリ>

一方のAndroidは「Android Studio」という開発環境を利用しますが、これはmacOSを含め、WindowsやLinuxといった環境でも開発が可能なため、比較的自由度が高いといえます。
また、プログラミング言語は、多くの場合でJavaが利用されています。歴史も古く、幅広いジャンルで利用されている言語であることもあり、今後もしばらくはAndroidアプリ開発における主要言語であり続けそうです。一方で、最近Googleが正式に開発言語として認定したことで注目されているのが、Kotlinです。これは、プラハに本社を置くJetBrainsという企業が開発した言語で、Javaの欠点ともいわれていた複雑性を解消し、シンプルな記述でのプログラミングを可能にしました。実際、Googleの開発者会議であるGoogleI/OにおいてKotlinの採用が発表された際には、聴衆から大きな喝采が沸いたといわれています。

アプリ開発に必要なプログラミング言語・おすすめスクールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

アプリ制作・デザインについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

アプリ開発の費用感について知りたい方へのおすすめ無料eBook!

アプリ開発の費用感が気になる方にぜひ読んでいただきたいのが、こちらの無料eBook
ちょっとしたスキマ時間で気軽に見れるボリュームなので、ぜひ一度ご覧になってみてください!

表紙

「アプリ導入&運用のCOST guidebook」

ダウンロードしておく

アプリをテストする

アプリの制作が完了したら、次はテストを行います。

テストとは、簡単にいえばアプリが設計通りに作られているかを確認する作業です。画面のレイアウトは正しいか、画面タップ時に設計通りの動作をするか、といったことを確認するとともに、使いやすさや処理速度などについても確認していきます。スマホアプリの場合、利用中にスマホバッテリーが切れる、ネットワークが切断される、といったエラーケースの確認を行っておくことも大切です。

アプリが設計通りに動作しない状態を「バグ(不具合)がある」といいますが、バグが見つかった場合は原因を調査して正しい状態に修正します。

伝統的にソフトウェア開発のプロジェクトではテストを軽視する傾向がありますが、テストは非常に重要な作業です。特に商用アプリを開発する場合、テストは必要不可欠な作業といえます。自分専用のお遊びアプリ、あるいは社内の一部のメンバーでごく限定的に利用するアプリなどであれば、簡単な動作確認だけを行う程度で許される場合もありますが、ビジネス用途で利用されるものはそうはいきません。

不具合のあるアプリをリリースすればユーザからクレームが入りますし、アプリの不具合が原因で利用者に損害を与えるような事態が発生すれば、損害賠償問題にまで発展する恐れもあります。

また、「不具合の残るアプリをリリースした企業」として会社の評判を落とすことも、十分に考えられます。可能な限りの手間と時間をかけて、念入りにテストを行いましょう。

アプリをリリースする

両者共にプラットフォームですので、当然掲載には審査があります。しかし大きな違いとして、iOSは事前、Androidは事後の審査となります。
iOSの審査はそれなりに厳格で、アプリの内容によってはなかなか通らないことはもちろん、場合によっては内容に関する問い合わせの電話が(英語で)かかってくることもあります。
その点Androidは事後審査となるため、とりあえずストアに登録することは可能です。しかし逆にいえば、ある日突然削除されてしまうという事態も起きえるため、注視が必要といえるでしょう。

ここでは、厳格な審査が必要なiOSアプリについて簡単にリリースまでの流れをご紹介します。

<iOSアプリリリースまでの流れ>

①開発者として登録する

まず、iOSアプリをリリースするためには、開発者登録が必要です。登録はApple Developer Programから行えますが、年間登録料が約100ドル(1万円前後)必要です。

②証明書やプロファイル等を作成する

開発者登録が完了したら、登録後に発行される専用のIDを利用して証明書やアプリのプロファイルなどを作成します。アプリをリリースする際には、これらをアプリへ同梱することになります。

③アプリの審査を申請する

iOSアプリの場合は事前にAppleによる申請が必要です。

審査を依頼する際は、まず前述した証明書やプロファイル等をとりまとめて、App Store Connectとよばれる専用の場所にアップロードします。このアップロード作業は、前述したXCode上から行うことができます。

アップロードが完了したら、アプリのアイコン、スクリーンショットなどの必要データとともにアプリ情報を登録し、Appleによる審査を申請します。審査が完了するとApp Store上からアプリをダウンロードできるようになります。

申請から審査完了までに必要な期間は、申請時期やアプリの内容などにより変動します。審査の状況は、前述したApp Store Connect上の専用ページで確認することができます。

iOSアプリの審査について詳しい情報が必要な方は、下記のページをご覧ください。

アプリの運用


晴れてアプリが公開されれば、アプリのリリースは完了です。

しかし、それで安心してはいけません。アプリは開発し、リリースしただけで終わりではないからです。アプリの特性によっても異なりますが、リリース後の不具合対応や機能改善、アップデートプログラムの配信など、様々な作業が待ち受けています。

リリースしたアプリをきちんと使える状態に保っておくための一連の作業を「運用」と呼びますが、アプリ開発に着手する際は、リリース後の運用までを念頭に入れて計画を立てておくことをおすすめします。運用体制の不足などから、満足なサービスを提供できずに終わってしまうようになっては、せっかくかけたコストが無駄になってしまいます。

アプリの種類

スマホアプリには「webアプリ」「ネイティブアプリ」「ハイブリッドアプリ」の3種類が存在します。アプリの流れはすでに前の項目で説明した内容に沿って作られていくのですが、種類によって、使用するプログラミング言語などが異なるので注意が必要です。

webアプリ

webアプリとは、特定のURLにアクセスすることでブラウザ上で利用するアプリのことを指します。

ストア公開が必要ないため、自由な設計が可能で、ストアで発生する手数料などを支払う必要なくアプリをリリース可能です。

webアプリについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

ネイティブアプリ

ネイティブプリとはApp StoreやGoogle Playなどのストアを通して公開するアプリのことを指します。

iphone端末で使用されるiOSアプリとAndoroid端末で使用されるAndoroidアプリがあり、各OS専用で、プッシュ通知、カメラ機能などOSに依存する機能を活用したアプリの作成が可能です。

ネイティブアプリについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、こちらも合わせてご覧ください。

ハイブリッドアプリ

webアプリネイティブアプリの良い部分を組み合わせて作成する「ハイブリッドアプリ」という選択も可能です。

webアプリのようにOSに依存することなく開発しながら、ネイティブアプリのOS依存の機能を活用できるということで、操作が単純で、サクサク動かしたいアプリには最適な選択肢になります。

一方で、ハイブリッドアプリを作成する場合は、複数の言語への理解が必要となるため、初心者はwebアプリかネイティブアプリの開発を行うか「yappli」のようなアプリプラットフォームを活用しすることをおすすめします。

ハイブリッドアプリについてはこちで詳しく解説しています。

全体像を把握して、無理のないアプリ開発を!

以上、この記事ではiOSアプリの開発を検討している方に向けて、ぜひ知っておいていただきたいアプリ開発の流れをご紹介しました。駆け足でのご紹介となりましたが、アプリ開発のアウトラインをつかんでいただくことができたでしょうか?

「アプリ開発」とは、単にプログラムコードを記述して「動くアプリ」を作るだけの作業ではありません。開発の目的を明確にした上で、その目的を果たすために必要な機能を持つアプリを企画・設計し、設計したものを動くアプリとして制作し、ユーザに公開して運用する――この一連の流れがうまく機能して初めて、アプリ開発を成功に導くことができるのです。

今回はアプリ開発の大まかな流れだけをご紹介しましたが、実際には前述の一つひとつの作業の中に、様々なトラブルや落とし穴が待ち受けています。そうしたトラブルや落とし穴を避け、アプリ開発を成功に導くためには、アプリ開発の知識や経験を持つメンバーが必要です。また、開発したアプリをテストする際にも、アプリのテストに関するノウハウや多くの機器が必要となります。

このようなリソースを自社で確保するのが難しい場合出来ない場合は、経験豊富なベンダーにアプリの開発を外注するのも良い方法だと言えるでしょう。

そこでおすすめなのが、スマートフォンアプリの開発実績が豊富な、弊社Yappliです。Yappliは、アプリの開発・運用・分析をクラウドからワンストップで提供するプラットフォームです。プログラミングは不要。幅広いデザインの高品質なネイティブアプリを短期間で開発可能です。

また、管理画面はブログ感覚で誰もが簡単に更新作業を行うことができます。そのため、専門的な知識は一切必要なく、非エンジニアでも運用可能です。さらに、申請時のストアサポートや、リリース後のダウンロード施策など、アプリで成果を出すための運用支援もサポート。

リリースから運用まで安心して任せることができるYappli。まずは以下よりお気軽に資料請求を!