BtoBもモバイルマーケティングは必須!成功事例に見るアプリ効果

法人営業ツールとしてモバイルアプリを使うところが増えているが、BtoBマーケティング全般でもモバイルの活用が広がっている。

BtoBマーケティングといえば、メールやWebサイトを使うケースが主流。モバイルマーケティングで本当に効果が出るのか…と疑問に思う方も多いだろう。

しかしBtoCと比べて顧客の絶対数が少ないBtoBの場合、一旦獲得した顧客とのつながりをいかに強化できるかどうかは外せない重要なポイント。そこで顧客とのエンゲージメントを強化するためにアプリを導入するケースもある。

一方、アプリ導入により社内の業務効率化を実現、年間数千万というコスト削減を実現した企業もある。

今回はBtoBでのモバイルアプリのマーケティング活用事例や、その効果について紹介しよう。

顧客との情報共有にアプリを採用、モバイルマーケティングを進めるダスキンの事例

以前の記事では営業担当者向けのモバイルアプリによって、業務効率化やコスト削減を実現した事例を紹介した。しかし営業だけではなく、全国にある店舗とのコミュニケーションツールとしてアプリを活用しているのがダスキンだ。

ダスキンでは情報共有のため、全国の現場責任者などを招集した会議を定期的に実施していた。しかしアプリで情報共有ができる体制を整え、会議を廃止。会議のためにかかっていたコスト年間数千万円を削減できたという。

参考 本部と加盟店のアナログな伝言ゲームを解消年間数千万円の会議費用をゼロに - ダスキンYappli(ヤプリ)

事業者向けECを手掛けるモノタロウのモバイルマーケティングテクニック

工具や資材などの事業者向けECを手掛けるモノタロウ。BtoBのECといえば「発注までに時間がかかる」「オフィスでPCから発注する」という考えが一般的だ。そのためECにおいてもBtoBではモバイルよりPCをメインにするところが多い。

しかしモノタロウでは現場で購入したいニーズを想定し、モバイルアプリを導入。購入チャネルを増やし、売上アップを狙う戦略だろう。

モノタロウのアプリは単純にEC機能をアプリにしただけではない。ECサイトとアプリの間で買い物かごの内容を同期できたり、当日購入できるかどうかがわかるアイコンを表示したりするなど、利用シーンにあわせた機能を搭載している。

2017年に行われた調査では、ビジネスパーソンへ勤務先で利用するデバイスを聞いたところ、個人所有のスマートフォンがPCを上回るという結果が出ている。特に中小企業では個人所有のスマートフォンを仕事にも使う割合が高い。(※1)営業に限らずスマートフォンを使って仕事をこなすビジネスパーソンが多いという状況がよくわかる。

従来、BtoBはPCデバイスがメインのため、モバイルマーケティングに注力しないという考え方もあった。しかし現状を考えるとBtoBでもモバイルへの対応は必須だ。

※1 出典:https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1673.html

BtoBマーケティングでモバイルアプリに必要な機能とは?

上記で紹介したダスキンやモノタロウの事例を見ると、自社のターゲットや利用シーンにあわせ、モバイルアプリの機能を開発していることがわかる。

ではBtoBユーザーにとってどんな機能が求められているのだろうか。参考までに「BtoBサイトで利用したいサービス」について聞いた「BtoBサイト調査結果分析2017」の結果を見てみよう。

BtoBサイトで利用したいサービス(上位5件)

  1. 製品・サービス選定を支援する機能
  2. 製品・サービスの購入
  3. 業界動向・技術動向がわかるコンテンツ
  4. 新製品情報のお知らせ機能
  5. 見積もりシミュレーション

※2 出典:http://japanbrand.jp/column/bb-column/bbc2017/part6.html

例えばアプリのパーソナライズ機能を使って、取引先ごとに最適な商品やサービスをレコメンドできる機能。また、新製品や技術情報を最適なタイミングでプッシュ通知にて配信する機能などが考えられる。自社のターゲットにあわせ、モバイルアプリならではの機能が提供できるかが大きなポイントだろう。

BtoBにおいても、重要度が増しているモバイルマーケティング。まだ着手できていないという場合は、早急にアプリを使ったマーケティング戦略を考えたいところだ。