オムニチャネルの進化形「ユニファイドコマース」に必要なアプリ機能とは

オムニチャネルのさらなる進化形として、最近メディアに取り上げられることの多い「ユニファイドコマース」。ユニファイドコマースを知るには、まずオムニチャネルの違いをチェックしておくことがポイントと言える。

またユニファイドコマースにおいて、重要な役割を担うのがECアプリ。ユニファイドコマースを実践するためには、どんなアプリ機能が必要だろうか?

ユニファイドコマースとオムニチャネルの違いは「One to One

オムニチャネルでは店舗やECサイトなど複数のチャネルを用意し、どのチャネルでも購入できるようにする。ユニファイドコマースも、複数チャネルを持つところはオムニチャネルと同じだ。しかし商品情報や在庫情報に加え、チャネルごとの行動履歴・購入履歴などのデータも活用。「チャネルを統合させたOne to Oneマーケティング」を目指している点が、ユニファイドコマースの大きな特徴だ。なおユニファイドコマースの「ユニファイド(Unified)」は、日本語で「統合型」という意味。

ユニファイドコマースでは、例えば以下のようなことも可能になる。

・ユーザーが数日前にオンラインストアでチェックした商品が、近隣店舗に入荷した際にユーザーへ通知、取り置きもできる。
・店舗で購入した商品をもとに、オンラインストア側で自動的に適切なタイミングでリコメンド商品の情報を配信。アプリで追加購入できるようにする。

アパレル系ECを中心に、ユニファイドコマースを取り入れる動きは日本でも少しずつ出てきている。例えばある国内オーダースーツブランドのケース。

このブランドでは店舗で採寸するとデータが保存され、2着目からの注文はアプリだけで完結する。サイズ微調整や生地・ボタンなどのカスタマイズも、アプリから全て指定OKできるのが画期的だ。さらに商品の受け取りも店舗・配送どちらでも可能となっている。店舗とアプリが持つさまざまなデータを統合することで、One to Oneマーケティングを実現したユニファイドコマース事例と言えるだろう。

この事例で注目したいのは、店舗とともにスマートフォンアプリを重要なチャネルとしている点だ。このスーツブランドは若年層向けに「手軽にスーツをオーダーできる」というのがコンセプト。そのため若年層が使い慣れているアプリをECのメインに据えている。さらにサイズの微調整をスライダーでできるようにするなど、アプリの操作性がよい点をうまく活用している。

ユニファイドコマースを実現するには、アプリのパーソナライズ化がポイント

ユニファイドコマースが目指すのは、One to Oneマーケティング。つまり重要なのはパーソナライズ化をどこまでできるかという点だろう。ユーザーの情報をもとに、的確なコンテンツや情報を発信していく必要がある。

つまりアプリの機能でも同じように、パーソナライズ化が大きなポイントとなる。セグメントプッシュやコンテンツの出し分けのほか、GPSなど位置情報をもとにしたプッシュ機能も重要となってくるだろう。さらに自動化というのも重要な要素の一つと言える。パーソナライズ化した情報発信をする場合、手動によるオペレーションでは負荷が高すぎる。あらかじめ措定したシナリオをもとに、自動配信できるオートプッシュ機能も必要となってくるだろう。

すでに多くのEC企業に採用されているオムニチャネル。今後はオムニチャネルの進化形である、ユニファイドコマースを取り入れるところも増えてくるだろう。そのためには基幹システムの見直しやMAツール導入などの環境整備とあわせて、アプリ機能の拡充も欠かせない。アプリ開発環境の拡張性があるかどうかで、ユニファイドコマース戦略に大きな差が出るかもしれない。



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