明太子のふくや&ダスキンが語る、ヤプリ導入の劇的な効果

2019年7月22日、Yappliは「Mobile Marketing Update 2019 in 大阪」を開催した。1stセッションでは、ヤプリのCCOである金子をモデレーターに、ヤプリを導入企業のふくや、ダスキンの2社が登壇。導入の経緯から、実際どのような成果が出たのかを披露した。

ヤプリが目指すのは「誰でもどこでもアプリ運用できる世界」

登壇者

株式会社ヤプリ

執行役員 兼 Chief Communication Officer(CCO)

金子洋平

セッション冒頭、金子がヤプリの3つの特徴を解説。

  • プログラミング不要
  • 直感的UIの管理画面
  • OSの自動バージョンアップ

ヤプリ運用にあたり、プログラミングをはじめ専門スキルは一切不要。ITに不慣れな担当者でも直感的に操作できるUIを実現している。たとえば、アプリ内のコンテンツは、ブログを操作する感覚で設計可能。ドラッグ&ドロップで自由に追加・削除できる。

アニメーションのテンプレートも豊富に用意されており、プログラミングの知識がなくても、アプリの最新トレンドを取り入れたエフェクトを追加できる。

金子


アプリ運用するうえで大幅にリソースを取られるOS、Androidそれぞれのバージョンアップ対応もヤプリは完全自動化。担当者の作業工数の大幅な削減に寄与しています。ヤプリにはビジネス向けアプリに関するあらゆる機能が揃っているため、BtoC、BtoBどのような業界でも活用できます。また、日本にいながらグローバルアプリの運用も可能です。

金子によるヤプリ解説の後、実際にヤプリを導入・運用している2社が登壇。ヤプリ導入のきっかけと、導入後どのような成果が出ているのかを語った。

ふくやの場合:一見で終わっていた観光客をリピーターにしたい

登壇者

株式会社ふくや

営業第二部ネット通販課

本田祥久 氏

昭和23年創業以来、福岡を中心に、明太子をはじめとした食品の製造・販売を行う「ふくや」。

昨年、福岡空港への出店をきっかけに「観光客をリピーターにするにはどうすればいいのか」を模索していた。

本田氏


空港や観光地に出している店舗では、出張中の方や観光客には買っていただけるものの、なかなかリピーターにつながらなかったんです。リピーターを増やすには、購入時に会員登録していただき、ふくやのECからいつでも購入いただける状態になるのがベストです。ただ、お土産用に明太子を購入した方にとって、いきなり会員登録するのはハードルが高いですよね。そこで、アプリをフックにしようと考えたんです。店頭で購入いただいた方にアプリDLを促し、アプリから催事や新商品情報を配信したり、スタンプラリー機能を通して再購入につなげればいいのではないかと思い、アプリ導入に踏み切りました。

リピーター獲得を目的にアプリを導入し、2018年10月にリリース。アプリ経由のECサイトでのコンバージョンレートは、Webサイト経由に比べ約4%高くなっており、狙い通りの成果が出ているようだ。

一方で、想定外の成果も出ている。アプリといえば若年層だけが利用するものと思っていたが、意外にも60代以上の顧客もアプリを利用し、EC経由で購入しているという。

ふくやがアプリを導入するにあたり、数多あるアプリ開発会社からヤプリに決めたのは、価格や豊富な機能に加え、運用の手軽さも決め手になったという。実際、現在運用を担当する本田氏は、2017年に新卒入社。デジタルマーケティングはほぼ未経験の状態で今春からアプリ担当に就任したが、問題なく運用できている。現在は、オフラインを巻き込んだ施策や、プッシュ通知の最適化に取り組んでいるようだ。

本田氏


MAU増加を目的として、アプリから定期的に情報配信する施策を始めました。プッシュ通知の頻度や内容に関してはまだ模索中で、テストを重ねて改善していきたいと考えています。また、ふくや周辺の飲食店を巻き込んでスタンプラリーを実施。相互送客を実現しました。これからも、地元に根ざした店作りに貢献していきたいですね。

ダスキンの場合:現場スタッフとの情報共有用にアプリを導入。共有会議に関する経費を一気に削減できた

登壇者

株式会社ダスキン

訪販グループ 運営本部 近畿地域本部 管理室

永吉幸穂 氏

家事代行サービスやミスタードーナツの運営で知られるダスキン。主力事業の1つである、清掃用品のレンタル・販売を行う訪販グループではフランチャイズ制を導入。4週間に1度のペースで、フランチャイズ店と情報共有を目的にした会議を実施していた。

全国から各フランチャイズ店の事業責任者が集まる会議には、交通費、宿泊費、資料印刷費など諸々の経費が発生するうえ、最大の目的である情報共有もスムーズにできていなかったという。

永吉氏


会議に参加した事業責任者からリーダーへ、そこから、直接お客様に商品をご案内するお客様係へと、伝言ゲームで情報が伝達されるため、こちらから伝えたい情報が完全には伝わらない状況が続いていました。どうしても齟齬が生じるし、情報の鮮度も落ちてしまって、実際の営業に活かしてもらえないことが多かったんです。そこで、フランチャイズ店向けのアプリを導入し、現場の方々に直接情報を伝達しようと考えました。

ダスキンのフランチャイズ店向けアプリには、会議で共有されていた活動報告や、営業ノウハウを伝えるための動画を配信。アプリ上で情報共有が完結できるため、4週間に1度開催していた会議を完全に廃止。年間で数千万円単位のコストを削減できた。

アプリの主要コンテンツの1つである営業ノウハウ動画は、現場スタッフが企画、自ら出演する形式を取っている。他スタッフの参考になるような、良質な動画を作成した社員を評価する制度も構築された。

永吉氏


再生回数や現場の声を集め、「この動画が役立っている」「このようなコンテンツが見られているようだ」と情報共有し、社員の評価に繋げています。実際、私のの同期も、動画コンテンツを通して評価がアップしました。

アプリ開発を推進し、しっかり運用にのせている永吉氏だが、もとはアプリ運用とは無縁な領域から移ってきたという。

永吉氏


もとは、お客様先に直接訪問する営業担当だったのですが、急遽アプリ担当に異動となって。まさかアプリを作る側になるとは思っていなかったので、当初は動揺を隠しきれませんでしたね。全くの未経験から手探りで挑んだのですが、ヤプリのわかりやすいUIに助けられ滞りなく運用できています。

現場スタッフからは「困ったときに、アプリを見ればだいたい解決できる」「他店舗との共通の話題にもなり、スタッフ間のコミュニケーション促進に役立っている」との声が上がっており、評判も上場だ。

最後、永吉氏は「現在、近畿地域を中心に導入されているが、今後は全国展開していきたい」と意気込みを語った。

まとめ

アプリ導入に踏み切る企業が増える今、本田氏や永吉氏のように、ほとんど経験がない人材がアプリ担当になるケースが増えている。企業が未経験の若手人材を起用するのは、デジタルネイティブ世代に対する期待が大きいからだろう。ヤプリのように、運用ハードルが限りなく低いプラットフォームであれば、未経験でも運用できるうえ、様々な施策にチャレンジできる。今回登壇した2社はBtoC、BtoBと全く目的の異なるアプリを運用しており、どちらも未経験者が問題なく運用できている。今後アプリ導入を考える企業にとって参考になる事例なのではないか。

参考記事

参考 顧客接点を増やすためアプリを導入-ふくやYappli(ヤプリ)
参考 本部と加盟店のアナログな伝言ゲームを解消年間数千万円の会議費用をゼロに - ダスキンYappli(ヤプリ)