アプリリニューアル開発の進め方

しばらくアプリを運営していると、機能が足りない、効果が落ちてきたなどの理由でリニューアルを検討するケースも多いだろう。とはいえリニューアルとなると開発工数もかかるため、慎重に考えるべきだ。まずは他社がどんな狙いでアプリをリニューアルしているか事例をもとに把握し、リニューアルで気を付けたいポイントをおさえよう。

他社はどんな理由でアプリをリニューアルしている?

特徴のあるアプリのリニューアル事例を2つ紹介しよう。

(1)リニューアルにより先進的な新機能をアプリに搭載したパルコの事例

アプリのリニューアルと言えば、新機能やUI向上をうたうケースが一般的だ。その中で先進性の高い新機能が注目を集めたのが、パルコのアプリ「POCKET PARCO」のリニューアルだ。

2016年のリニューアルでは、AIを使ったレコメンド機能をアプリに搭載。(※1)ユーザーの行動をもとに、AIがひとりひとりに最適な情報を自動配信する仕組みだ。利便性向上というメリットもあるが、レコメンド機能は売上にも大きく影響する。来店促進・購買促進につなげるための大幅リニューアルと言えるだろう。

パルコでは、その後も「店舗を歩いた歩数にあわせてポイントを付与するサービス」を2018年に開始し、注目を集めている。こうした先進性が高い取り組みは、パブリシティ(広報)効果も高い。

1:出典 http://www.parco.co.jp/pdf/jp/20160317_pocketparco.pdf

(2)リニューアルをきっかけに運用体制を見直した神戸レタスの事例

ファッションEC神戸レタス」は、システムの変更に伴いアプリのリニューアルを行ったケース。ただし単なるアプリリニューアルではなく、それまでの独自開発からアプリ開発ツールに乗り換えたことが大きな効果を生んでいる。開発コストの削減や社内リソースの節約につながったほか、運営効率化により、アプリ経由での売上アップも実現させている。

神戸レタスのアプリ事例の詳細はこちら

アプリのリニューアルを成功させるポイント

基本的なアプリリニューアルの進め方は、新規開発とほぼ同じ。しかしリニューアルならではの注意点もある。

(1)リニューアルは短期決戦!現アプリ運用を考慮した開発体制を組む

一般的なシステムではリニューアルに1年以上かけるケースもあるが、アプリ開発ではそこまで長い期間を設けるケースは少ない。ユーザーや他社の動向など、トレンドが大きく変わる可能性が高いからだ。

またリニューアルでは、現行アプリの運用をしながらリニューアルを進めることになる。無理なスケジュールで社内対応しようとすると、リソース不足を招くのでリスクが高い。外部企業や開発ツールを導入して、開発期間の短縮化・開発業務の効率化ができるか考えておきたい。

(2)リニューアル前後で効果測定できる指標を決める

アプリの全面的なリニューアルで気になるのが、費用対効果。あらかじめ指標を決めておき、リニューアル前後での比較が必要だ。一方でアプリのリニューアルはデザインやユーザビリティの改善を目指す場合も多く、指標を決めづらいという課題がある。コンバージョン数向上、滞在時間向上など明確に数字で見える効果を想定しておきたい。

(3)リニューアルする範囲を明確にする

リニューアルとなると、一部機能の改善だけでは物足りない。ただし「せっかくなのでとにかく機能を増やしたい」という話になりがちなので要注意。開発コストや期間に影響が出てしまうし、ユーザーにとっても新機能が多すぎてかえって使いづらくなる。こんなときは一気にスクラッチで独自開発するより、開発ツールを利用する方法が有効。リニューアル時はメインとなる新機能に絞り、運用後に機能を追加していくのも、アプリ開発ツールなら進めやすい。

アプリのリニューアルは告知も重要

アプリではリニューアルにより新しいアプリに切り替えるケースも。動画サービス「Hulu」アプリや朝日新聞のアプリでも、かつてリニューアルに伴うアプリ切り替えを行っている。この場合ユーザーは、旧アプリを削除して新アプリをダウンロードすることになる。そのため新旧アプリの併用期間を設けるなど、計画的な告知をすべきだ。アイコンや操作性が大きく変わる場合にも、事前に利用者へのアナウンスが必要となる。

なおアプリのリニューアルをうまく告知できれば、新規顧客獲得だけではなく、休眠ユーザーの掘り起こしのチャンスにもなる。新機能やユーザビリティ改善をアピールするとともに、リニューアルとあわせたキャンペーンなども検討したい。



アプリ開発・アプリ制作 関連記事