前回はノーコードについて軽く触れ、Webページ制作のノーコードプロダクトについて解説しました。
記事を読む前は、簡素なページが出来上がるだけだと思われた方がいらっしゃるかもしれませんが、多くのページはモダンで美しいものだったと思います。このように、ノーコードで十分な品質の成果物が得られることをご理解頂いた上で、さらに高度な機能を兼ね備えたノーコードプロダクトを皆さんには知って頂ければと思います。
今回まずは通常のシステムを構成する技術を知って頂き、後編ではそれらが使われているノーコードプロダクトの紹介へと続きます。
Webアプリとモバイルアプリとは
皆さんは、Webアプリ、モバイルアプリと言うと、どのようなイメージを持ちますか?
Webアプリは、Webブラウザで利用するサービスの総称で、パソコンやスマートフォンで利用するYouTubeや業務システムなどのことを指します。
ちなみに、Webサイトは単に情報提供するだけのホームページを指します。
モバイルアプリは、スマートフォンにApp StoreやGoogle Playを通してインストールしたLINEやInstagramなどの、現代社会で一般的に「アプリ」と呼ばれるものです。
普段から利用している、これらのアプリのほとんどを、利用者として触れている機会が多いため、どのような技術によって成り立っているか意識することは少ないかと思います。簡単にそれらの技術をみていきましょう。
アプリやサービスのシステムを構成する技術の紹介
ここでは、Webアプリやモバイルアプリを構成する技術について紹介します。
ノーコードはこれらの技術を簡単に行うことができるのです。
サービスの基礎となる「インフラ」
インフラとは、「インフラストラクチャ」つまり「基盤」のことです。サービスを作ったとしてもそのサービスを乗せておく基盤がないとそもそもサービスを稼働させることができません。インフラはサーバーや通信回線、それら全体の設計のことを指し、インフラを整備するためのサービスとしては「AWS(Amazon Web Services)」や、「GCP(Google Cloud Platform)」が有名です。
エンドユーザーの目に触れる「フロントエンド」
「フロントエンド」とはまさにフロント、エンドユーザーの目に見える部分を指し、例えば次のようなプログラミング言語で実装されています。
- Webアプリ
- HTML/CSS
- JavaScript
- モバイルアプリ
- Android: Java, Kotlin
- iOS: Objective-C, Swift
HTML/CSSはよく耳にするかもしれませんが、モバイルアプリの場合はOSごとに言語が分かれています。フロントエンドという一言でも多岐に渡る技術が使われており、モバイルアプリの場合はそれぞれの専門性を身につけたエンジニアが実装を行います。また、効率的に開発を行うためのフレームワークという仕組みの存在や技術の進歩が早いことから、キャッチアップは継続的に行わなければなりません。
ユーザーの目には触れないが情報を処理する「バックエンド」
「フロントエンド」だけがあってもサービスは成立しません。例えば、ECでお買い物をする際には、会員情報を登録する際に名前や住所を入力し、それらの情報をマイページから確認できます。これは、登録情報が適切に保存され、必要な時に取り出せるためです。また、誕生月にはクーポンが発行される、追加の情報入力を促されるといった入力後のアクションもバックエンドの仕組みにより成立しています。
バックエンドで使用される言語や技術には次のようなものがあります。
- 言語:PHP, Ruby, GO, Java, SQLなど
- 技術:各種認証方式、各種API提供サービス、各種フレームワークなど
フロントエンド同様に技術の進歩が非常に早いため、継続的なキャッチアップは欠かせません。
これらの技術を学ぶためにスクールや動画教材が存在しているものの、サービス開発に十分に対応しようとすると、数年の実務経験が必要になってくるなど一朝一日に身に付くスキルではありません。
このように、非エンジニアがサービス開発を行うためには非常に高いハードルがあり、エンジニアの母数が増えない理由もなんとなく想像いただけるかと思います。そこで、ノーコードの活用が有効な手立てとなってきます。ただ、Webアプリやモバイルアプリを作るためには、ノーコードプロダクトを利用してもある程度のITリテラシーが求められることから、「ノーコード=簡単」ではないという点もお伝えしておきます。
次回は、こういった技術が具体的にノーコードでどれだけ便利になるのかをお話しできればと思います。
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