アプリ内メッセージを使ってアプリ効果をさらに上げる

アプリ内メッセージとは、アプリ起動時などにポップアップ画面のように情報を表示できる機能。テキストだけではなく画像も使え、さまざまな情報をアプリユーザーに広く伝えられるのがメリットだ。

アプリ内メッセージは自由度が高いため、使い勝手がいい。一方「結局クーポン系メッセージばかりになってしまう」「プッシュ通知との使い分けができていない」という声も多く聞かれる。あらためてアプリ内カードメッセージの用途やプッシュ通知との違いについてチェックしよう。

アプリ内メッセージの用途とメリット

ECアプリの場合はクーポンやセール情報を告知するケースが多いが、他にもアプリ内メッセージはさまざまな用途に使われる。そこで使用例とメリットをまとめた。

<アプリ内メッセージ使用例>
・キャンペーンやクーポンの通知
・おすすめ商品や情報の案内
・新サービスやアプリ新機能の通知
・アプリレビューの依頼
・アプリの使い方(チュートリアル)を紹介
・関連する別アプリへの誘導(ディープリンクを併用)

<アプリ内メッセージのメリット>

(1)開発ツールにもよるが、テキスト・画像・ボタンなどを組み合わせた表示ができ、自由度が高く載せられる情報の幅が広い。

(2)ブラウザでWebを閲覧するときポップアップは敬遠されがちだが、アプリはバージョンアップなどのダイアログが出るのが一般的。そのためユーザー側の抵抗も少ない。

こうしたメリットがあるため訴求力が高く、高いマーケティング効果が期待できる。

アプリ内メッセージを効果的に使うには?

アプリ内カードメッセージの効果を高めるためには、いくつかポイントがある。おさえておきたい代表的なものを紹介しよう。

(1)配信先のセグメント

配信対象ユーザーをセグメントすることで、より効果が高まる。例えば会員登録したばかりのユーザーをセグメントして、会員特典の案内を紹介するケース。他にも特定の商品を購入したユーザーをセグメントして、関連商品をリコメンドする方法もある。目的にあわせてセグメントすることで効果を発揮する。

(2)配信タイミング

キャンペーンの告知なら、開始後や終了間際にメッセージを表示する設定にしておこう。またレビュー依頼の場合は、アプリ利用開始してからある程度時間が経過してから送りたい。

(3)メッセージ内容の改善

セグメントやタイミングとあわせ、メッセージの内容も大きな要素。思ったような効果が出ていない場合、メッセージ全体を見直したい。例えば広告的な表現のメッセージで効果が出ない場合、よりダイアログのようなシンプルな表現にすると改善する可能性も。ボタンの表記ひとつで効果が大きく変わることもあるため、効果をウォッチしながら改善していこう。ABテストを実施するのも有効だ。

プッシュ機能と、アプリ内メッセージとの違いは?

プッシュ通知は「アプリを起動していなくてもユーザーに通知ができる」という点が大きな特徴。ただしユーザーが通知を受け取る設定にしている必要がある。一方アプリ内メッセージはアプリ起動時のみ表示されるため、プッシュ通知と違いアンインストールされるきっかけになりにくい。そのため頻度を気にせず、継続してメッセージを配信できる。

なおプッシュ通知は、まずアプリを起動してもらうためのきっかけという目的が多い。一方アプリ内メッセージはアプリを活用してもらうための施策。用途もプッシュ通知と比べて幅広いのも特徴だ。

アプリマーケティング全体で考えると、プッシュ通知とアプリ内メッセージを組み合わせるのも有効だろう。まずプッシュ通知でユーザーにアプリを起動するきっかけを与える。アプリを起動したらカードメッセージでアプリの機能やメリットについての認知を深めてもらう。こんな流れも想定できるだろう。

さらにアプリ内メッセージを使って、プッシュ通知の許可を依頼する手法もある。用途が幅広く、コンテンツの自由度も高いアプリ内メッセージ。うまく活用することで、よりアプリマーケティングの効果をアップできるはずだ。