O2O(Online to Offline)で店舗への来店促進策として、注目されているアプリのチェックインポイント機能。チェックインポイントとは、店舗へ来店するとアプリ経由でポイントが貯まる仕組みのことだ。2018年4月にはYahoo!MAPアプリに新機能として搭載されることが発表されるなど、多くのアプリで利用が広がっている。
ポイントが貯まるシステムのため、リピート来店につなげやすいのがチェックインポイント機能の大きなメリット。とはいえいくつか課題があるのも事実。O2O戦略の中でスマートフォンアプリを活用したい場合には、チェックインポイント機能の基本的な仕組みとともに、メリット・デメリットについても知っておきたい。
アプリのチェックインポイント機能とは?
スマートフォンを持ったユーザーが、来店したことを、アプリがGPSやiBeaconなどの位置情報を使って自動的に検知。来店した時点でポイントを付与するというのが、チェックインポイントの基本的な仕組みだ。こうしたアプリでの位置情報活用は「ジオフェンシング」と呼ばれ、ポイント付与の他にも来店時のクーポン自動送信などの施策でも使われている。
ジオフェンシングについては以下の記事で詳しく解説!
>位置情報を使ってアプリで来店促進!O2O施策を成功させるコツ
チェックインポイント機能を搭載したアプリは、現在大きく分けて2種類ある。それぞれのメリットとデメリットを整理しよう。
(1)Yahoo!や楽天などのチェックインポイント専用アプリ
冒頭で紹介したYahoo!MAPアプリのようなチェックイン機能に特化したアプリ。Yahoo!だけではなく、楽天チェックインなどこうしたアプリはすでに複数ある。これらのチェックインポイント専用アプリは、加盟店が運営側へ掲載料を支払う広告メディアという位置づけだ。
<チェックインポイント専用アプリのメリット>
チェックインポイント専用アプリは、とにかく利用者数が多いの特徴。例えばYahoo!MAPアプリでは累計1,600万というダウンロード数を誇っている。そのため知名度向上や集客効果が見込めるメリットがある。また掲載料はかかるが自社で開発しなくてもよいという手軽さがある。
<チェックインポイント専用アプリのデメリット>
あくまでポイントに特化したアプリのため、ポイント集めだけが目的というユーザーも多い。そのため来店促進にはつながっても、その後購入などの行動までつながりにくい傾向がある点は知っておきたい。
(2)自社アプリにチェックインポイント機能を搭載
無印良品のスマートフォンアプリ「MUJI passport」のマイルも、来店で貯まるチェックポイント。他にもパルコのアプリ「POCKET PARCO」でも同様に、チェックインでコインが貯まる機能が搭載されている。無印良品やパルコのように会員システムやポイントシステムがすでにある場合は、自社アプリを利用するケースが多い。
<自社アプリにチェックインポイント機能を搭載するメリット>
自社アプリ内だからこそ、アプリの他の機能と連動できる点は強みだ。ポイントが貯まったときの特典も、自社アプリならクーポンなど購入につなげやすいものを設定できる。
<自社アプリにチェックインポイント機能を搭載するデメリット>
ダウンロード数はやはり大手チェックインポイント専用アプリには及ばない。まずはダウンロード数を増やすための施策が必要だ。
また、自社アプリに機能を追加するための開発が必要という点にも注意。とはいえ最近のアプリ開発ツールには、すでにチェックインポイント機能を実装しているところもあるため、ツールの選び方によっては意外と手軽に搭載できる。