ヤプリ エグゼクティブ・スペシャリストの伴です。
CESに続きアメリカ小売の祭典NRFに行ってきました!

満席となったIKEA & WDパートナーズのセッション『リセールは店舗集客を増やすのか?』
NRFでは小売業界をリードするウォルマート(walmart)をはじめとし、最近好調なターゲット(target)やクローガー(kroger)など多くの企業の戦略話を聞けるのですが、その中でもリセールの話題が盛り上がっていたのでお伝えします。
日本のメルカリのようなC2C(顧客同士)のリセールや、中古屋としてのリセールも盛り上がっているのですが、今回注目したいのが、自社製品の買い戻しや自社顧客からの買い戻しによるリセールです。
家具でお馴染みのIKEAは自社製品の買い戻しに力を入れており将来的には店頭に並ぶ商品の半分近くをリセール商品にしていくと言っていました。

IKEAは家具市場で2倍の成長を予測している
我々のもっとも身近でこのビジネスで成功しているのがアップル(apple)でしょう。私のようにMAC BOOK PROを2年ごとに買い替えるヘビーユーザーが下取りに出したPCを整備し補償をつけて販売しています。
数年古くても安く買えることにメリットを感じるユーザーや、初めてMACを使う新規ユーザーはお手頃な価格でアップルを手にすることができるのです。
ビジネスとしては、他の2次流通に流れるのを防ぎ、ブランド価値や価格が暴落するのを防げますし、私のようなヘビーユーザーは処分の手間がなく、次商品の勾配を助けてくれるので購買サイクルが上がります。
アメリカではリーバイス(LEVI’S)やルルレモン(lululemon)など多くのアパレルも自社製品の買い戻しに取り組み出しています。
またスポーツ用品チェーン最大手のディックス(DICK’S)やアウトドア用品最大手のREIなどは、自社顧客が利用したスポーツ用品やアウトドア用品を買い戻しリセールやレンタルに活用しています。

REIは会員から買い戻した商品をレンタルや再販に活用し、アウトドア初心者が新たなアクティビティーに取り組みやすいサービスを提供している
サスティナブル意識の向上やサーキュラーエコノミーへの挑戦もあり、リセール市場はこれからさらに盛り上がっていく市場です、これを専業に任せるのではなく自分たちのブランドや顧客を守り価値を高めていくのが既存事業のリセールビジネスへの挑戦です。
顧客がリセールを購入する理由は、価格だけでなく、宝探しのような体験、一期一会の商品との出会いがあるのです。リセール品を店頭に置くことで店舗が楽しくなり顧客が戻ってくる、こういった価値もこのビジネスの魅力でしょう。