口コミでアプリのダウンロード数を増やすための友達紹介特典は有効?

ECなどのプロモーションでよく使われる、友達紹介特典。口コミ拡散を狙ったマーケティング策として、一般的になりつつある。アプリマーケティング担当者の中にはアプリのダウンロード数を増やす施策として、友達紹介特典を考えている人もいるだろう。

しかし実際のところ、アプリにおいて友達紹介特典は効果があるのだろうか?モバイルアプリのプロモーションで友達紹介特典を設けた事例や、アプリにおける課題を紹介しよう。

・アプリで友達紹介キャンペーンを実施しているところは、現状ほぼない

オンラインストレージサービス「Dropbox」は、友達紹介プログラムで大きく利用者数を増やしたことで知られている。(友達へ紹介すると、自分の容量が無料で増やせる点が人気を集めた。ちなみにEvernoteでも似たような友達紹介特典を設けている。

こうしたクラウドサービスでは友達紹介特典を設けるところが多い一方、アプリ単体では友達キャンペーンを実施しているところはほぼ見ないのが実状だ。

過去には「楽天市場アプリ」が友達紹介キャンペーンを実施した実績がある。このキャンペーンでは、友達がアプリをダウンロード・ログインすると自分にポイントがもらえるというもの。最大5名まで紹介可能だったが、このキャンペーンも20191月時点ですでに終了している。

・アプリのダウンロード促進で、友達紹介特典が使われない理由とは

友達紹介で大きな問題が、アプリストアのリジェクト対象になる可能性がある、という点だろう。特にApp Storeでは、アプリダウンロードに伴うインセンティブ付与は原則としてNGとされている。

もちろん友達紹介キャンペーンの内容や仕組みにもよるが、アプリ内で展開する場合は要注意。かつて著名なゲームアプリにて、Apple社の要請によって友達紹介キャンペーンを終了したこともあった。

またインセンティブ目当てのユーザーが増えてしまうという問題もある。アプリのダウンロード数は増えても、単なる金券やポイントの付与ではアプリの継続利用につながりにくい。

友達紹介特典を設けるには、紹介する人と紹介を受ける人を紐づけする仕組みも必要となる。ユーザー側にとっても手間が増えるため、ダウンロードのハードルが上がってしまう。

アプリ運営側にとっても、招待コードを発行したり、不正がないようチェック体制を設けたりするために負担がかかる。

・アプリの口コミを広めるためには、どうすればいいのか?

とはいえ友人・知人の口コミは、アプリマーケティングでも無視できない存在だ。ヤフーの調査レポートによれば、「アプリをダウンロードする決め手は」という質問に、多くの年代で「家族・友人・知人との会話」が上位となった。(※1
1出典:https://promotionalads.yahoo.co.jp/online/smartphoneapps.html

では口コミでアプリのインストール数を増やすには、どうすればいいか。例として話題性のある特典で口コミが広まり、ダウンロード数が急増したアプリを紹介しよう。

うどん店の全国チェーンである丸亀製麺では、半額や無料など高い割引率のクーポンをアプリで配信。その後約1か月でユーザー数10倍にアップしたという。(※2
2出典:https://lab.appa.pe/2016-07/marukame-update.html

意外性のあるクーポンによって、メディアやSNSで広まったと考えられる。また外食では友人や家族と来店してアプリを使えば、その場で口コミにつながる。

ただし話題になることだけを狙うのではなく、あくまでユーザーにメリットが大きいという点は丸亀製麺アプリが成功した大きな理由だろう。

アプリ単体でのマーケティングで言えば、友達紹介特典を設ける手法は現状メリットが少なくむしろデメリットが目立つ。アプリの機能やクーポンなどをフックに、口コミが広まる施策に取り組むべきだろう。



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