アプリマーケティングの効果をもっと上げるA/Bテスト

WebサイトのランディングページやWeb広告の改善をするとき、定番なのがA/Bテスト。モバイルアプリマーケティングでもA/Bテストは有効だが、意外と実践していないところが多い。A/Bテストには準備など手間がかかるが、漠然と改善するよりも数字で検証できるため実は近道。アプリ担当者としては、どんなポイントでアプリマーケティングにA/Bテストを生かせるかチェックしておきたい。

アプリマーケマーケティングにA/Bテストはどんな効果がある?

A/Bテストとは一定期間にクリエイティブをABという2種類用意し、一定期間内でどちらの効果が高いかを見るもの。

例えばアプリのインストール広告で言えば、2パターンの異なる広告クリエイティブを用意し、同じ条件で掲載。それぞれの広告効果(インストール広告ならCPI)を測定し、効果の高いパターンのみ継続する。A/Bテストを実施することで、同じ広告費でも効果をアップできる点が大きなメリットだ。

アプリマーケティングでA/Bテストを実施するには?

Webサイトの場合、ランディングページのレイアウトを2パターン設けてA/Bテストするというのが一般的。アプリでもインストール広告のほか、アプリの画面や機能でA/Bテストを行うケースもある。

ただしアプリで画面レイアウトを2パターン設けてA/Bテストを行うのは、開発も関わってくるため難易度が高い。アプリの場合、運用側で対応できるクーポンやプッシュ通知などからA/Bテストを行うほうが効果もわかりやすくおすすめ。

ASOの改善には、GoogleプレイストアのA/Bテスト機能を活用すべし

GooglePlayストアでは、ストア画面のA/Bテストを実施する機能を持っている。ダウンロード数が伸び悩んでいてASOの改善を図りたいときにぜひ活用したい。

GooglePlayストアでは、アプリアイコンのほか説明やスクリーンショット、ヘッダー画像、動画などについて複数のクリエイティブをテストすることができる。

アプリでA/Bテストを実施する流れ

基本的な流れはWebサイトのA/Bテストとほぼ同様に、以下のステップで進める。

1)課題を洗い出し、仮説を立てる

プッシュ通知の反応が低い」「インストール数が伸びない」などの課題をもとに、どう改善したら効果が出るか仮説を立てるのがA/Bテストのスタート地点。あわせて効果を検証するためのKPIも設定しておこう。

2A/Bテストを実施し、効果を検証

仮説をベースにクリエイティブを複数用意してA/Bテストを実施。設定したKPIをもとに検証する。なお、ユーザー数が少ない状態でA/Bテストをしてしまうと、A/Bテスト結果に差が出にくい。ローンチしたばかりのアプリでは、ある程度ユーザー数が増えてからA/Bテストを検討したいところだ。

A/Bテストでは2パターンのクリエイティブを用意するとき、変更するところは1か所にとどめるのが基本。何か所も変えてしまうと、結果に差が出たときの要因がわかりづらくなってしまう。

なおモバイルアプリ向けのA/Bテストツールもあるが、今のところ海外のものが主流。日本語対応しているツールはまだ少ないのが現状。とはいえプッシュ通知やクーポンのA/Bテストを行う場合、アプリ運用プラットフォームによっては配信設定で対応できるケースも。まずは現状でできる範囲のA/Bテストを検討してみよう。