アプリ運用におけるOSアップデート対応とは?

アプリ開発にあたって意識すべきことのひとつに、OSアップデートがあります。スマートフォンアプリはiOSやAndroidといったOSの上で動いているため、OSがアップデートすればアプリもその影響を受けます。基本的にはOSが進化するということなので、新機能が使えるようになって利便性が高まるなど、ユーザーにとってはメリットが大きいです。

例えばiOS 11ではAppleによるARフレームワーク・ARKitが利用可能になり、スマートフォン上で捉えた室内空間に好きな家具を配置できるアプリ「IKEA PLACE」 などが生まれました。他にも認証や通知方法の改善、マルチタスク機能の拡張、音声入力のような入力方法多様化など、アプリをより便利に快適にするような機能が追加されてきました。

アップデートにはメジャーなものとマイナーなものがあり、その頻度はiOSとAndroidで異なります。iOSの場合メジャーアップデートが年1回、9月に行われるのが恒例となっていますが、マイナーアップデートは随時、年10回強行われています。Androidもここ数年は年1回程度のメジャーアップデートで時期が多少前後し、マイナーアップデートは年1〜3回程度です。ただAndroidの場合、実際のスマートフォンに搭載されているAndroidはスマートフォンメーカーがアレンジした派生型であることが多いため、素のAndroidのアップデートの後にメーカー側のOSアップデートが続く形となります。

OSアップデートにおける注意点

OSが進化すること自体は上記のようにメリットが大きいのですが、注意すべきこともあります。通常のOSアップデートでは、すでにインストールされているアプリは問題なく動作するようにOS側で対処しているのですが、古い仕様に関してはサポート外となる場合があるのです。たとえばiOS 11へのアップデートでは32bitアプリがサポート外となり、18万本以上のアプリが利用不可能となりました

この32bitアプリの例は計画的に行われたのですが、予期しないバグが発生することもあります。たとえばアップデート後にバッテリー消費が異常に早くなる、ネット接続が切れやすくなるといった全体的な問題から、特定のアプリの特定の機能が不安定になるという局所的な問題まで、症状はさまざまです。アプリ開発者としては、自社アプリが立ち上がらない、正常に動かないといった事態を極力回避するよう準備が求められます。

アップデートが近づいたらすべきこと

そのためOSのアップデート予定がわかったら、まずは自社アプリの仕様を再確認し、OSの仕様変更でどこまで影響を受けるのかを検証しておく必要があります。開発者向けにはベータ版が一般ユーザー向けに先駆けて公開されるので、入手次第動作確認しておくべきでしょう。

また新規アプリの開発や既存アプリの改修などを進めている場合は、自社アプリとOSアップデートのタイミングをよく検討しておく必要があります。特にOSのメジャーアップデート直前にアプリをリリースするといったことは手戻り発生のリスクが高く、避けるべきでしょう。

アップデート後の対応

実際に一般向けにもアップデート版OSが公開されたら、まず自社アプリの機能が正常に動作するかを一通り確認します。そこでもし不具合が発見された場合は、修正開発が必要になります。

その場合、自社アプリでどこまで対応するかも判断のしどころになります。場合によっては、新しいOSに合わせるために古いOSや端末での動作保証を外すことを検討した方が良いこともあります。対応OSや端末はアプリの開発前に一度決めているはずですが、OSアップデートや新端末発売といったタイミングで随時見直ししていく必要があるでしょう。

参考:
http://japanese.engadget.com/2017/08/30/ios-11-32bit-18-7-3-8/