株式会社トラジ
開発本部 企画管理グループ
金 順花 氏

アプリ×CRMで、
顧客情報を有効活用。
自社経済圏の構築で
コアファンを増やす

この事例の結論・要点
  • 動機
    • 顧客を取り込む自社経済圏の構築
    • 店舗・ECの相互送客を図りたい
    • ポイントシステムの共通化
  • 活用
    • ポイント&予約システムを導入
    • EC・店舗でのポイント付与&使用
    • おすすめや旬の情報をプッシュ通知
  • 効果
    • 当初のダウンロード目標を達成
    • YappliCRMを導入でアプリに情報集約
    • アプリでの予約が33%になった店舗も

Yappliを導入したきっかけ

「トラジ経済圏」の構築を目指して。
アプリで顧客の相互送客を図りたい

私達トラジは、焼肉は日本が誇るべき食文化という考えのもと、“YAKINIKU”を世界のスタンダードにするべく、常に進化・革新へと向かって挑戦し続けています。現代にはたくさんのグルメサイトがあふれており、飲食店の多くはグルメサイト経由の予約に依存しているのが現状です。そういったサイクルから脱却し、自社内でお客様が回遊していく仕組みをリアル店舗・ECサイト・SNSの連携によって実現する「トラジ経済圏の構築=ロイヤルカスタマー作り」を常々目指してきました。そして、トラジ経済圏の一端を担う役割として公式アプリの導入を検討するようになりました。元々店舗を利用するユーザーの顧客情報が獲得できておらず、継続的な来店施策が打ちにくいという課題がありました。また、ECサイト上では購入に応じたポイント付与がありますが、店舗ではポイントを利用できず、店舗とECへの相互送客を実現する仕組みが整っていませんでした。トラジブランドを愛して下さるファンのお客様にとっては、貯めたポイントを店舗でもECサイトでも自由に使える利便性がさらなる愛着に繋がりやすくなります。ECサイトとも連携が取れるアプリの存在があれば、トラジ経済圏がより強固なものになるということで、3社ほど検討して、Yappliが最適という結果に至り、2022年11月にリリース。他と比較してデザインの自由度が圧倒的に高く、トラジの世界観をアプリにおいても実現できる点が一番の決め手になりました。

アプリの活用方法

ポイント機能と来店予約をアプリで。
実店舗とECサイトの連携も実現

リリースした公式アプリには、オプションサービスである「YappliCRM」も導入。また、Yappliを導入する以前から活用していた、他社のポイント発行・管理システムと来店予約システムを連携させることで情報を一元化。アプリからのスムーズな予約や、アプリを軸とした顧客情報の管理が可能となり、トラジ経済圏の中軸として活用できています。貯めていただいたポイントは点数に応じてランクアップ化し、クーポンや新メニューのご提供、商品プレゼントなど、ランクごとに様々な特典をご用意。アプリからの来店予約でポイント付与、さらには店舗での会計時にもポイントを貯められ、貯まったポイントは1ポイント=1円として使用できます。以前より課題となっていたECサイトとのポイント連携もアプリを介して実現しました。旬のキムチなど、季節限定のおすすめや新作メニューのお知らせをリアルタイムで直接お客様へお届けできるプッシュ通知も積極的に活用。月に3~4回のペースで発信することで、お客様と繋がり続けています。予約に関しては、これまでは電話での予約が全体の約4割と大きな割合を占めており、店舗スタッフの工数が増える課題もありました。アプリ経由の予約率が増えることで店舗も準備に時間を割けるようになり、お客様へよりよいサービスをご提供することができ、かつポイントを得られるメリットもあります。ですので、お客様には引き続きアプリの魅力を伝え続けていきたいと思います。

導入後の効果

ダウンロード目標数を達成。
アプリでの予約が33%になった店舗も

現在までの累計ダウンロード数は約5万。当初のダウンロード目標は達成しており、この数字には確かな手応えを感じています。また、アプリを週に一度、月に一度の頻度で定期的にご利用いただいている方々がどのくらいいるのかなどといった、お客様の行動データを蓄積できる基盤が整いつつあるのは大きいです。中でも特に効果に感じているのが、予約経路の移行です。電話やグルメ予約サイト経由と比べて、アプリ経由の予約割合が徐々に増加しており、店舗によってはアプリ経由での予約が33%という数字を記録したケースも。トラジファンのお客様が様々なメリットを得ながらトラジ経済圏を回遊していただけるよう、アプリ経由での予約を増やしていきたいですね。ご来店いただいたお客様にはアプリのご利用を積極的にアピールしており、特にアプリのご利用率が高い店舗も出てきています。客層や立地、店舗スタッフの理解度によっても数値は変化するため、結果を出している店舗から成功要因をヒアリングして、どの店舗でも良い結果を残せるよう検証していく必要があります。また、アプリに関するお客様の声をヒアリングするためにアンケートを取る、意見を聞く場を設けるなど、定性データを獲得する施策も積極的に行っていけたらと思います。アプリの存在によって実店舗での顧客情報獲得、ポイントの連携は実現しましたが、まだまだ可能性は無限大、さらなる有効活用を目指したいです。

今後の展望

アプリを起点に顧客情報を活用し、
よりお客様に寄り添ったお店へ

今後の目標は、第一にアプリからの店舗予約率をさらにアップさせることですね。そのためにはダウンロード数も引き続き増やしていきたいですし、各店舗との連携も強化していきたいと思います。また、ECの存在もより訴求していきたいと考えています。現在、様々な地域に出店させていただいていますが、まだ出店していない地域もあるため、そこにお住まいの方々にトラジのことを知っていただくためにECをもっとアピールする必要があります。ですので、トラジ経済圏の軸として、アプリを通じてECをご利用いただけるための発信にも注力していきたいです。また、例えばECで販売しているスープセットがあるのですが、実は店舗ではセットではなく1個単位でご購入いただけるということを、店舗をご利用いただいていてもご存じない方もいらっしゃいます。このようにお客様にお伝えできていないことはまだまだあり、ゆえにアプリが活躍するシーンも数多くあると思っています。また、YappliCRMと、連携している予約システムを通じて、お客様のアレルギー情報や、味の好みなどの細かい顧客データを蓄積できているため、これらのデータを日々の接客にもっと活かして、お客様一人ひとりに寄り添ったおもてなしができたら最高です。今後、国内の他エリアや海外にも積極的に展開していく中で、お客様にとって価値があるトラジ経済圏を構築していくために、アプリをその核として活用していきたいと思います。

株式会社トラジ
1995年に東京恵比寿で創業以来、「“YAKINIKU STANDARD”を創造し食で人々を幸せにする」を使命に掲げる焼肉レストラン。肉へのこだわりはもちろん、料理の質、店舗デザイン、サービスの在り方まで様々な取り組みによって焼肉で幸せな時間を提供するべく、進化し続けている。
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