株式会社プロントコーポレーション
DX推進プロジェクト マネージャー
矢野 純子 氏

アプリ起点で顧客の
ニーズを掴み、
プロントのファンを
増やしていきたい

この事例の結論・要点
  • 動機
    • 従来の会員カードでは顧客分析が困難
    • スマートフォン決済機能の実装を見越して
    • ヤプリとなら新たなターゲットを開拓できると思えた
  • 活用
    • ランクに応じた様々なクーポンを配布
    • アプリ内でバーコード決済が可能に
    • 夜業態「キッサカバ」の認知にも寄与
  • 効果
    • 顧客像の把握と分析が可能に
    • 数万人にダイレクトアプローチ
    • マーケットイン思考の軸に

Yappliを導入したきっかけ

Yappliを選んだ決め手は、
“デザイン性”と、“ベンチャーの勢い”

PRONTO(プロント)は全国に約200店舗を展開している、「昼はカフェ、夜はサカバ。」として一日中ご利用いただける飲食店です。私たちが2018年にYappliを導入したきっかけとして、当時、創業から30年を迎えるブランドとして、次世代の顧客との接点を模索していた背景があります。アプリ導入以前は、プロントメンバーズカードをファンツールとして運用していました。このカードのご利用でドリンクが常に10%オフになり好評だったのですが、顧客属性を把握できず、ユーザへアプローチする手段がないという課題がありました。また、スマートフォンの普及拡大の流れもあり、今後のことを見越してスマートフォンで利用できるファンツールを検討してる中で、Yappliのことを知りました。アプリ以外も含めて導入ツールを検討し、機能と価格面でパッケージアプリに絞って検討を進めました。

Yappliにした決め手は、わかりやすい管理画面と、アプリの使い勝手・UIが群を抜いて良かったこと。さらには、ご提案いただいたヤプリのご担当者さんから伝わってきた真摯な姿勢と若いベンチャー企業の勢いも印象的でした。我々はアプリ開発や運用の知見がなかったため、手厚いサポートが必要だと思っていましたが、ヤプリの皆さんとなら一緒に新しいことに挑戦できそうだと思えたことはとても大きかったです。

アプリの活用方法

Yappli CRMでモバイル決済を導入。
セグメント分けした施策を実現

Yappli導入が2018年で、2021年にはYappli CRMを新たに導入したことで、長らく構想していた、アプリ内のバーコード画面で決済できるハウスマネー「プロントマネー」をご利用いただけるようになりました。プロントマネーは3,000円以上のチャージで金額の3~7%をボーナスマネーとしてプレゼントしたり、決済回数に応じてランクアップする仕組みで、ランクに応じたクーポンなどをお届けしています。プロントメンバーズカードの終了を告知し、アプリへの移行を促していたのですが、中にはプロントマネーを使うためにフィーチャーフォンからスマートフォンに買い替えたという常連のお客様のお声もあったなど、年代問わず多くの方々がアプリをご利用くださっています。

CRMについては主に、「最後にアプリ決済をした日」などのデータを見て施策に繋げています。例えば、最後にアプリ決済をしてから数日、1ヶ月、2ヶ月ご利用がない方々をセグメント分けして、それぞれに合ったメッセージやクーポンなどをお届けしています。Yappli CRMを使ったデータ分析や施策についてはまだまだ可能性を感じており、ヤプリのご担当者さんには頻繁にお電話させていただいているのですが(笑)、いつも真摯に向き合ってくださっているのでとても感謝しています。

導入後の効果

目標を超えるプロントマネー
利用率に確かな手応えあり

プロントマネーの利用者数については、初年度の目標値はクリアし、2年目となる現在も目標値を超える推移となっているなど、期待以上の効果が出ています。何より、利用いただいている方の属性や状況に合わせてダイレクトにアプローチできる環境を作れていることが大きいですね。我々の業界はライバルが多いので、プロントを好きになっていただくことが重要です。その点においてアプリを起点としたファンコミュニケーションは大きな手応えを得られていて、ロイヤル顧客の皆様の更なる利用頻度の増加だけでなく、プロントから離れてしまう人数を減らすことにも寄与していけると考えています。

また、冒頭で「昼はカフェ、夜はサカバ。」がコンセプトとお話しましたが、プロントを日常的にご利用いただいている方の中にも、夜業態である「キッサカバ」についてご存知ない方もいらっしゃいます。そこで、アプリ内のクーポンではあえて、コーヒーなどと同じ並びで夜業態のメニューのクーポンも載せることで、プロントが持つ二面性を知っていただくきっかけを作っています。

アプリのダウンロード促進施策も色々やっていますが、ダウンロード特典に加え、店舗スタッフのお声がけが有効だと感じていて、現場の皆と一緒にアプリ利用促進を考えていきたいと思います。

今後の展望

アプリ起点のコミュニケーションで
マーケットイン発想を強化していく

数年前からあった構想なのですが、現在はプロダクトアウトという「いいものをつくればお客様がくる」という発想から、マーケットインという「その商品や企画、本当にお客様が求めているか」という方針にシフトして考えています。元々はメニュー開発の文脈から挙がってきた話で、従来は「面白い」「話題がある」という理由で新メニューとして展開するケースも多々ありましたが、実際の売上に結びつかないケースが目立ちました。そのメニュー自体はおいしいし、一部のファンはいたのですが、大多数の方にとって求めている商品かと考えたときに、要望母数が多くない商品もあった為です。プロントは駅近立地などの利便性を武器に多数のお客様をターゲットにしていることもあり、より多くのお客様に満足いただけるものをご提供する事に重きをおいて、マーケットインの発想でお客様が求めているものありきでメニュー開発や企画など、コミュニケーションをすべきだと考えました。

そのためにはもちろん、お客様のニーズを把握できる環境が大切です。顧客の細かな行動データまで取得・分析できるYappli CRMは、今後のプロントにおける重要なポジションを担っています。行動データは例えば、ある地域の3店舗を集中してご利用いただいているお客様がいる、といったことがわかるのですが、その3店舗は自宅の近くと職場の近くと、あとは家族でよく出かけるショッピングモールなのかなどと、そこから導ける仮説を立てることができます。このようにお客様の行動、要望ありきで物事を考えるマーケットイン発想を持つことで、今後より多くのお客様の満足度を上げていくことができると思います。

株式会社プロントコーポレーションについて
事業内容は、PRONTO(プロント)・Di PUNTO(ディプント)・È PRONTO(エプロント)・和カフェ Tsumugi(ツムギ)などの飲食業態の企画・運営・経営・及びフランチャイズ展開とコンサルティング。メイン業態であるPRONTO(プロント)は、二面性をキーワードに「昼はカフェ、夜はサカバ。」として一日中利用できる飲食店。プロントは飲食チェーンとして約200店舗(2023年5月末時点)全国に展開している。
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その他の導入事例