Yappliを導入したきっかけ
株式会社シャボン玉本舗はシャボン玉石けんの通販といったBtoC事業の役割を主に担っています。コールセンターではお客様と真摯に向き合い、社員が電話応対を行っているのが特徴です。電話注文も依然として多いのですが、時代の流れとともにWEB経由での注文が増加。自社ECサイト以外のユーザーとのタッチポイント創出やECサイト売り上げアップの観点からもアプリを導入するべきではないかと感じていました。また一方で、シャボン玉石けんのファンマーケットをさらに強化したいという課題も。合成洗剤全盛期に無添加石けんだからこそできること、シャボン玉石けんの存在をまだ知らない方々に対しては、商品の特徴やそのよさをぜひ知ってほしいですし、既存のお客様には商品購入だけではなく会社の歴史やストーリーも含めてまるごとファンになってもらえたらと。今まさに抱えている課題を解決し顧客満足度向上にも繋がるツールになりうると2017年頃からアプリ導入の検討を本格化。スクラッチ開発も含め複数のアプリベンダーと比較検討の結果、Yappliが最適と判断し、2021年10月にリリース。ECサイト・アプリは基本的に自社社員のみで運用を行っているため、ノーコードで導入ハードルが低い点が一番の魅力でした。かつ多くの実績があるプラットフォームであること、手厚いサポート体制も決め手となりました。
アプリの活用方法
現在、私たちを中心とする複数名で公式アプリの運用を行っています。便利にお買い物ができるショッピング機能はもちろん、オリジナルのカメラフォトフレームや壁紙などアプリ限定コンテンツも用意。さらにランダムでお届けする石けん豆知識から商品の使い方や石けんにまつわる読み物を網羅した「シャボン玉コラム」も随時更新しています。アプリ運用は通常業務と兼務しながらの作業となり大変な時もありますが、公式アプリは弊社にとって、シャボン玉石けんをより知ってもらえるきっかけを創出してくれる重要なツールのひとつ。そしてせっかくアプリを入れて下さったお客様には、アプリならではのメリットを感じていただきたい。例えば弊社発行の会報誌をARカメラで読み取っておみくじ動画を流したり、ECサイトにマスコットキャラクターであるシャボンちゃんを配置、探してもらう企画であったりと…どうしたら楽しんでいただけるか、新規・既存問わずコアファンを獲得・拡大するために何ができるか、アプリならではの企画を試行錯誤しながら地道にコツコツと発信を続けています。中でもアプリ限定のコンテンツとして評判がよかったのが、石けんの使い方を紹介した動画。石けんって実はその特性から使い方にちょっとしたコツがあるんです。文章で説明するとなかなか伝わりにくのですが動画ならぱっと見て分かりやすい。こうしたアプリ限定のお楽しみを今後も増やしていけたらと考えています。
導入後の効果
メンバーは皆アプリへの知識がありませんでしたが、ノーコードのため直感的にデザインが可能、分からない点はヤプリの担当者に相談しながら進めていけたので導入は比較的スムーズでした。一度慣れてしまえば運用や更新作業に手間取ることもなく、ショッピング機能や読み物コンテンツ、シャボンちゃんねる動画など、様々な機能や企画を盛り込むことにも成功。UIについては商品ラインナップを見やすく配置し、お客様が気になる商品をECサイトよりもスムーズにチェック&購入できる仕様にこだわりました。アプリリリース当初は多くの方に向けて、まずは公式アプリの存在を周知するため、通信販売を利用するお客様へ商品発送時にアプリ告知の手書きチラシを同梱。また、メルマガやLINE配信などでもアプリ限定特典をお知らせ、各都市で行っているリアルイベント開催時にも接客のきっかけの一つとしてアプリのご案内をする等、徹底してアプリダウンロードの促進に取り組みました。アプリ導入後の効果を検証するデータはまだ詳しく数値化できていないのですが、ダウンロード数は毎月チェックをしており、現状維持もしくはやや増加で推移。アプリ経由のEC売上割合は約30%をキープしております。アプリ利用率が増加するタイミングとしては、プレゼント企画との連動や奇数月にある会員限定のキャンペーン時です。おすすめ商品やお得な情報をお届けする週1回のプッシュ通知も効果的ですね。
今後の展望
今後の目標は、現状30%のアプリ購入率をアップさせること。アプリはユーザーとのタッチポイントを創出しやすく、よりコアなシャボン玉石けんファン層の獲得・拡大が叶うツールです。実はアプリ経由での購入単価は高いことが分かっています。恐らく、新規ゲストよりも会員様にアプリ利用者が多いからだと思うのですが、シャボン玉石けんの魅力・ストーリー、商品特性を知ってくださった上で、購入していただける商品の幅が広がっているのかなと実感しています。現在、会員様は40~50代の方が中心ですが、出産を契機に環境や体に優しいものを選ぶ人も増えており若年層のファンも増えつつあります。さらにここ数年、コロナ禍やSDGsの高まりを経て、あらゆる世代の無添加石けんへの興味関心は広がっています。アプリは若年層への親和性も高く新たなお客様との顧客接点に繋がる有効な手段。そして、さらなる購入率アップを目指すためには通常のアプリ運用だけではなく、限定の施策を定期的に開催するなど、お客様にとってアプリを使うメリットをより高めていく必要があります。季節イベントの活用やコラボ商品のプレゼント企画など新たな試みを増やし、お客様にアプリをもっと楽しんでいただけたら。弊社で行っている工場見学でアプリを活用できないかなど、新たな構想や企画の可能性は無限大。ブラッシュアップしつつ、アプリ活用の幅を広げていけたらと思います。