株式会社アメアスポーツジャパン
情報システム部 デジタル/CRMマネージャー
山﨑 徹也 氏
Salomonブランド マーケティング部
デジタルマーケティング/CRM担当
中園 真理亜 氏

会員基盤を支える
顧客接点の中核へ。
各店舗からの発信で
身近なブランド作りを

この事例の結論・要点
  • 動機
    • 顧客接点の国内市場への最適化
    • 新規会員プログラムの促進
    • OMO施策の推進
  • 活用
    • 店舗スタッフによる限定情報のプッシュ配信
    • 最低週1回のアプリ更新
    • リアルイベントとの連携強化
  • 効果
    • アプリリピーター率160%に
    • 店舗スタッフによる発信を実現
    • ブランドの自由な表現の場を創出

Yappliを導入したきっかけ

アプリリニューアルで
顧客と繋がる基盤を強化

Salomonは1947年、フランス・アルプス山脈の麓で創業して以来、革新的なフットウェア、アパレル、ウィンタースポーツ用品を生み出し続けてきたモダン・マウンテンスポーツ・ライフスタイルブランドです。

従来ECサイトはグローバル基盤に準拠していたため、日本市場に最適化した表現や施策を柔軟に展開することが難しく、課題を感じていました。また、近年はDtoC強化により、直営店の出店を加速しており、顧客との関係をさらに深めるため、CRM基盤の整備に加え、オフラインチャネルにおいても直接お客様とつながる仕組みが必要だと考えるように。こうした背景から、ECサイトの国内基盤への乗り換えという大きな転換点を迎え、ロイヤル顧客への価値還元を目的に会員プログラム「S/PLUS」を立ち上げました。

さらに、顧客とのより密なコミュニケーションを実現し、店舗・EC両方で会員基盤を拡大するとなった際に、従来運用していた旧アプリに着目。旧アプリは店舗利用を主とした機能に限られており、OMO施策や店舗ごとのパーソナライズされた情報発信を行うには限界がありました。そこで「S/PLUS」の起爆剤として、ECと店舗をつなぐ顧客接点の中核を目指しアプリリニューアルを決断。お客様にとって利便性の高い存在であることはもちろんですが、単なる販促ツールではなく、ブランドの世界観を自由に表現し、愛着を深めていただける場を目指しました。

アプリの活用方法

店舗スタッフの発信が
身近なブランド作りに寄与

日本の商習慣として定着している「アプリを通じたお買い物」を実現したいという強い思いがあったため、アプリ活用の継続自体に迷いはなく、リニューアルもスムーズに行うことができました。

Yappliを選んだ決め手は、まず管理画面の直感的な操作性にあります。表現したいことを、誰でも自由にレイアウトできる環境と、すぐに変更を加えられる更新性は非常に魅力的でした。導入提案の際には、Yappliを活用している企業の施策やアプリ画面を丁寧に紹介していただき、プラットフォームでありながらも画一的でない自由な表現を体感できたことも、大きな後押しとなりました。

アプリリニューアルで最も重視したのは、「店舗ごとのコミュニケーション」でした。現在はアプリ全体の運用を本部が行いつつ、各店舗のスタッフが直接管理画面を操作し、ユーザーが登録している「お気に入り店舗」ごとに、限定の商品情報やイベント情報、おすすめアイテムなどをプッシュ通知で配信しています。本部からはアプリ運用に関する大枠のマニュアルは用意していますが、プッシュ通知の文言や頻度などはスタッフに任せています。現場のスタッフが自ら運用することで、各店舗の色やリアルな声をお届けできることは、パーソナライズ化施策としてだけでなく、身近なブランド作りにも寄与していると思います。このような柔軟な運用体制を敷けるのも、Yappliの管理画面の使いやすさによるものですね。

導入後の効果

リアルイベントでの活用で
OMOの継続的コミュニケーションを

施策の中でも特に手応えを感じているのが、リアルイベントと組み合わせたアプリ活用です。新店舗がオープンする際に、メンバー限定のプレオープンイベントを実施し、主に入場チケット用途でアプリを活用。抽選での招待としたイベントとして何度か開催していますが、多くのお客様にご応募いただき、それに伴いアプリのダウンロード数も増加しています。イベント当日のユーザーの入場や管理もスムーズに行えていると感じています。

またリニューアル以降、アプリリピート率は3ヶ月で160%まで伸び、アプリセッション数、アプリ経由売上も右肩上がりに増加しています。これらは他チャネルではできない継続的かつ質の高いコミュニケーションが取れている成果だと考えています。

特にプッシュ通知の存在は大きいです。店舗ごとの発信によるパーソナライズ化したコミュニケーションに加え、全体配信では新商品やセール情報など「売り」につながる発信だけでなく、ブランド自体を好きになってもらえるようなブランドの想いやリアルイベントの情報などを発信することができています。またアプリの更新は最低でも週一回は行うようにしています。ホーム画面には常に最新のニュースやイベント、お気に入り店舗からの情報を掲載し、周年イベント時にはアクティブメニュー1つを周年用に変更するなどアプリを開くたびに新しい発見があるような、ユーザーが飽きないコンテンツ設計を意識しています。

効果と今後の展望

会員基盤との連携で
顧客コミュニケーションの進化を

アプリ導入による効果として、EC売上への貢献はもちろんのこと、お客様とのコミュニケーション機会が格段に増加したことを実感しています。Salomonブランドにとって、顧客との関係性構築における重要な基盤が確立されました。

今後の展望としては、会員プログラム「S/PLUS」で蓄積された顧客データとアプリの連携をさらに強化したいと考えています。会員ランクや購買履歴などに沿ってアプリ上で表示されるコンテンツやプッシュ通知の内容をパーソナライズし、お客様にとって最も価値のある情報や特典を適切なタイミングでお届けできるようにしていきたいです。これにより、ロイヤルカスタマーへの還元をさらに強化し、ブランドへの愛着を一層深めてもらうことを目指していきます。また、リアルイベントとの連携も強化したいと考えています。イベント会場でのスムーズなチェックインや、イベントへの応募をアプリ上で完結できる仕組みを導入することで、オンラインとオフラインをよりシームレスに繋ぎ、顧客体験の向上も図ります。

これらを実現することで、アプリがお客様とのより密接な関係性を長期的に構築していく、顧客接点の中核を担うことを期待しています。そして今後アプリは単なる販促ツールではなく、ブランドの世界観やストーリーをお客様に伝えることができる独自のコミュニケーションの場として、会員基盤を支える重要なチャネルへと拡大していきます。

株式会社アメアスポーツジャパン
マウンテンスポーツブランドの Salomon、カナダのノースバンクーバーで誕生したアウトドアブランドの Arc'teryx、ボールスポーツブランドの Wilson、スキー・スノーボード用品の Atomic、フリースタイルスキーブランドでトップクラスブランドとして君臨する Armada Skis、スウェーデンのプレミアム・アウトドアブランド Peak Performance をグループ傘下にもつ、世界最大のスポーツ用具・機器メーカーの日本法人。
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