医療法人 良秀会
理事長
藤井 良幸 氏
事業支援本部 健康経営部 課長
橋本 千佳子 氏
事業支援本部 健康経営部 課長
橋本 千佳子 氏

医療・介護業界の
課題を解決し、
業務のDX化の
軸となるアプリへ

この事例の結論・要点
  • 動機
    • スタッフの長時間労働の常態化を解決
    • スマートフォンを使った業務のDX化を促進
    • 運用のしやすさやコスパの良さが決め手
  • 活用
    • 様々なコンテンツを簡単に発信・共有
    • いつでもアプリで学ぶことができるように
    • 他病院や部署の取り組みなどもチェック
  • 効果
    • どの情報がよく見られているかを簡単に確認
    • スタッフのモチベーションアップに寄与
    • 業務DX化の原動力になっている確かな実感

Yappliを導入したきっかけ

アプリ完成後の“運用”を、自分でも
簡単にできると思えたのが大きい

医療法人良秀会グループは「地域貢献」を合言葉に、大阪府の堺・泉州地域で、地域に根差した医療・介護サービスを提供しています。私たちがYappliを導入した背景には、医療・介護業界全体に以前からある「スタッフの長時間労働」や「専門職のやりがいの低下」といった問題があります。この問題に対して、看護師がナースステーションに居る時間を減らして、病室の患者さまのそばにいる時間を長くする「セル看護」という取り組みをはじめました。セル看護を実現するために「スタッフ一人ひとりへの業務用スマートフォンの支給」を行い、さらなるスマートフォンを活用した業務のDX化を検討していたところ、Yappliのことを知りました。これまでも院内の情報を共有するグループウェアは使っていましたが、「ナースステーションでPCを開かないと使えない」「院長のメッセージや職員紹介など、発信・管理する情報を多様化させたい」という課題や希望があり、アプリならそれらを解決できると思い導入することに。ヤプリさんにご説明いただく中で、コストパフォーマンスの高さはもちろん、自分たちで実際に運用していけそうだと思えたのが主な決め手でした。また、当法人のホームページをヤプリさんにお見せすると、すぐにそのデザイントーンに合ったアプリデザインのサンプルをご用意いただけたことも印象的です。デザインの知見は我々にはなかったので心強いと思いました。

アプリの活用方法

業務内容からちょっとした息抜き
コンテンツまで幅広く発信

アプリの活用方法としては、各部署で押さえておきたい知識やノウハウなどを動画やPDFで公開したり、組織として共有すべき価値観や当法人全体の取り組みを理事長からのメッセージという形で定期的に紹介しています。また、以前から主に患者さま向けに、各施設からのブログ記事を発信していたのですが、それをアプリ内でも見られるようにしたり、新しく入職したスタッフを名前と顔写真付きで紹介するなど、大小さまざまな情報をアプリで共有しています。現在の運用体制は基本的に私(藤井氏)一人で行っていますが、当初の期待通り、簡単に運用できるという手応えがありました。定期的にシステムがアップデートされることもあり、業務に直接関わる重要な情報はもちろん、ちょっとした息抜きになるようなコンテンツまで無理なく幅広く発信できるのはありがたいですね。アプリで発信したいことはまだまだあるので、今後は運用体制を強化したいと思っています。

また、各病棟の詰め所に大型モニターを配置し、スマートフォンから動画コンテンツなどをミラーリングで映し、その場に複数人のスタッフがいてもアプリ内コンテンツを確認しやすくするなど、アプリ導入に合わせて職場の環境も最適化させました。このようなDX化を積極的に進めることで、当法人で働くことでしか得られない体験をスタッフ一人ひとりに提供したいと考えており、Yappliのおかげで実現できると感じています。

導入後の効果

重要なのは、情報の浸透度合いを
“見える化”できたこと

発信した情報をスタッフがどのくらい見ているのかは、Yappliの管理画面のダッシュボードですぐにわかるのですが、このように結果が「見える化」したことがとても大きいと感じています。スタッフが関心を持っているトピックがわかりやすくなり、今後発信していく情報の質を上げられやすくなるからです。また、当法人全体でアプリという共通のプラットフォームを使用することにより、色々な面でのバラつきが少なくなっていると思います。例えば、新人スタッフに指導する際に、アプリの中に当法人のいわばオフィシャルな教育コンテンツが格納されており、いつでも誰でも、すぐに指導内容を確認できるため、指導するスタッフによって内容にバラつきが生まれにくく、いつでも正確な内容を伝えられるといったことです。

また、教育コンテンツは主に部署ごとに制作しているのですが、アプリ上に公開されれば担当部署以外のスタッフも見ることができるので、時折、他部署から「ここは間違っているよ」といった指摘が入ることもあります。このように、各病院や部署の情報やノウハウがオープンになったことで、共有される情報一つひとつの質が向上していると感じています。ある部署がつくったコンテンツがとても良いものであれば、他部署にとってそれは良い刺激になるので、アプリを通じてお互いを高め合う機会が生まれているのはとても良い傾向だと思いますね。

今後の展望

医療・介護業界の問題をアプリや
スマートフォンで変えていく

スマートフォンを使った業務のDX化には確かな手応えを感じており、病室の患者さまに寄り添える時間が増えたという声もスタッフからはあがっています。また、先ほど教育コンテンツの話をしましたが、その背景には、医療・介護業界では人材の流動化が激しいという問題もあります。この教育コンテンツは、正しくわかりやすい教育をアプリからいつでも気軽に受けられるという一般職員のメリットだけでなく、仕事へのモチベーションが高まるようなコンテンツを積極的に発信し、繰り返し利用できることで、役職者の質の向上や負担軽減にもつながると感じています。

コロナ以前は忘年会など、当法人のスタッフが一堂に会する懇親会を定期的に実施しており、通常業務では顔を合わせる機会がないスタッフともコミュニケーションをとることができていました。今はなかなかそういった場を設けることもできなくなっている中で、できるだけ当法人の思いや価値観などをスタッフ一人ひとりと共有していきたいと思っています。普段顔を合わさないスタッフ同士が当法人でしかできない体験をすることを「シグニチャー・エクスペリエンス」と呼び、当法人が大切にしたい概念です。例えば、良秀会公認マスコットキャラクターとその名前をアプリ上で募集し、先日決定しました。このように、アプリを活用することでできる経験も豊富にあるので、今後はアプリの運用体制をより強化していくつもりです。

医療法人 良秀会について
1981年に岸和田で初の医療施設である藤井クリニックの設立から始まり、地域に根ざした医療を提供。現在では主に堺・泉州地域を拠点とし、急性期治療、リハビリテーション、医療療養等、専門性や各機能に特化した複数の医療機関、介護保健施設、介護サービス事業所を運営し、地域の皆様に様々な形で貢献している。
その他の導入事例