Yappli UNITEを導入したきっかけ
ポーラの主力事業である訪問販売事業は、全国約3,200店のポーラショップを展開し、高度なカウンセリング技術と美容技術を備えた約33,000人のビューティーディレクターが、お客さま一人ひとりの「美」をサポートしています。従来も本社からビューティーディレクターの方々に新商品情報や商品の配送スケジュール、緊急のお知らせなど、高品質な接客に必要な情報の発信を行っていました。しかしときにはうまく情報が伝わらなかったり、ニュアンスが変わってしまったりするケースも生じていました。そこで正確でタイムリーな情報の伝達と、いつでもどこでも必要な情報を取得できる手段を提供するという目的で、2022年1月BYOD(Bring Your Own Device)としてビューティーディレクターを対象としたアプリを導入しました。
Yappliは管理画面からノーコードで、コンテンツを更新し発信できる点に感動しました。商品の物流など鮮度の高い情報発信が求められるため、プラットフォームとしての可変性は非常に重要です。操作の簡単さ、更新性の高さ、低コストが導入の決め手になりました。開発もスピーディーで、初期の運用フォローも的確に行っていただきました。
アプリの活用方法
販売施策、物流、商品などについての情報を月次更新で掲載しています。販売の好事例や重要なリリース、市場情報をはじめとする社外トレンドなど、業務のヒントとなる情報はプッシュ配信しています。特にトレンド情報は高品質な接客をする上で重要だと考えており、ポーラに対するSNSや雑誌での評価、最近の流行などのコンテンツを社内の数チームが連携して作製しています。また、プッシュ配信でアンケートに誘導し、ビューティーディレクターの生の声や現場の実情を把握できるようになりました。本社から情報を発信するだけではなく、双方向のコミュニケーションがとれる手段が生まれたことはとても有意義で、今後の施策に活用していきたいと考えています。
PDFなどの資料もそのまま転載するのではなく、必ずアプリで見やすい形に加工して掲載しています。幅広い年齢層のビューティーディレクターの方々が必要な情報を容易に見つけ、活用できるようなデザインを心がけており、Yappli導入時の提案や助言がそうしたデザインの実現に役立っています。
情報を発信する際には、その情報をビューティーディレクターが知っておくべきかどうかを本社営業企画部の運用管理者が精査し、しっかりと取捨選択した上で掲載・発信しています。
導入後の効果
導入後、約3ヶ月でダウンロード数は約9,000。全体の約32,000人にはまだ及びませんが、ビューティーディレクターのトップセールスのうち8割以上が活用しています。プッシュ配信の開封率は約50%で、毎日アプリを開いて利用しているアクティブユーザーは約25%です。現在、営業企画部が全国のショップをサポートするコンサルタントたちと協力してアプリの活用法や好事例を共有・発信することで、ダウンロード数、アクティブユーザー数、開封率のさらなる増加と活用の浸透をはかっています。
ビューティーディレクターへのアンケートでは7割以上が、アプリが「役に立っている」と回答し、「今までのシステムやアプリなどの中で、飛び抜けて素晴らしい」という声もいただいています。
アプリ導入によって、これまで社員が情報伝達に使っていた時間や労力が削減され、現場のリアルタイムの情報も得られるため、働き方にも変化が生じています。そのため売上やお客様満足度の向上など、本来やるべき仕事により集中できる環境が生まれつつあると感じています。
今後の展望
ポーラは委託販売においてオンライン決済・直送のしくみを導入するなどDX戦略を推進しています。アプリはビューティーディレクターの情報取得をサポートするとともに、オンライン接客など様々な機能や外部ツールへの入り口となる役割を果たしていきます。
ビューティーディレクターは個人事業主であり、常にショップで仕事をしているわけではありません。ときにはお客様のご自宅に商品をお持ちして接客することもあります。従来は情報が必要なときには、その都度ショップに出向き、ショップオーナーなどに訊く必要がありました。しかしアプリがあれば、いつでもどこでもビューティーディレクターが主体的に情報を取得することができる。困ったとき、不安なときに、解決のヒントを見つけられる。さらには必要な機能にもアクセスでき、アプリを開けば仕事ができる状態になっていきます。今後さらにコンテンツを充実させ、ビューティーディレクターにとって頼りになるアプリにしていきたいと考えています。