株式会社ピエトロ
マーケティングデザイン室
中村 翔太 氏
石丸 綾乃 氏
里中 大介 氏

ファンベース経営を
アプリが体現。
店舗・EC・流通の
ファン獲得に繋がる

この事例の結論・要点
  • 動機
    • ファンべース経営にアプリがマッチ
    • 店舗とECの顧客情報を統合化
    • 共通のポイントシステム導入
  • 活用
    • 店舗・EC共通のポイント運用に
    • ファン視点で楽しめるコンテンツ
    • 壁紙やアプリ限定イベントを配信
  • 効果
    • 累計ダウンロード数10.5万を達成
    • アプリ経由のEC売上前年比130%
    • 顧客接点や情報の統合化が実現

Yappliを導入したきっかけ

事業の礎は「ファンベース」
より多くの顧客と接点を持つために

株式会社ピエトロのはじまりは、1980年に福岡市・天神でオープンした一軒のパスタ専門店です。レストランで提供していたサラダのドレッシングがクチコミで広がり、全国で販売をするようになりました。また、味や空間を含めてピエトロの店舗を愛してくださり、リピートいただくお客様が非常に多くいらっしゃいます。こうした背景から自社のファン一人一人と向き合う「ファンベース」が経営の根幹に存在しています。ファンの方に喜んでいただくことはもちろんですが、ファンのツボ=喜んでいただくポイントを掴むことで、商品開発や店舗運営に活かし、新たなファンを獲得・拡大していくという高サイクルを目指しています。これまでもファンベース経営の一環として、ファンサイト開設やファンミーティング開催など交流の場はありましたが、多くのお客様とのつながりを持つという点ではアプリが最も親和性が高いツールではないかと。また店舗の来店ポイントは紙カード運用でデータベース化されていない点も課題にありました。そのため、アプリは店舗とECの顧客統合にもつながるツールであると考え、本格的にアプリ導入へ向けて動き出しました。その選定の過程で出会ったのが、ヤプリさんが手がけるYappliです。アプリ導入は社内でも初の試みで知見もなく、開発や運用、費用感等全くの未知数。Yappliはアプリの知識がなくても明確でわかりやすく、社内で運用するイメージが描けた点が決め手になりました。

アプリの活用方法

アプリで店舗・ECの顧客情報を統合化
新たなファン獲得とつながりを強化する

公式アプリリリースに伴い、ピエトロ店舗とECサイト共通のポイントシステムを導入。これまで別々に顧客管理を行ってきましたが、アプリによって顧客情報の統合化が実現しました。店舗・ECそれぞれのお買い物に応じたポイントを共通で貯めることができ、誕生日にはポイントのプレゼントも行っています。そして、共通でポイント利用が可能になった点はお客様にとっても大きなメリットだと感じています。

さらに最新情報や季節のメニュー紹介、ピエトロ商品を使ったレシピやコラム等…ファンに喜んでいただける視点でコンテンツをアプリに実装。ピエトロが一軒のレストランからスタートしたこともあって、社内文化的に“手づくり”にこだわっており、自分たちが創り上げたものに対してお客様に「おいしい!たのしい!」と感じていただきたいという想いが強くありまして。ヤプリさんからアドバイスを受けつつ、解決したい課題や目標を明確に、アプリコンテンツ制作に取り組めています。

せっかくつながりを持てたお客様であっても、ダウンロード後にアプリ活用いただけなければ、我々の想いや情報は届かないと思い、ピエトロおじさんの壁紙や他SNSで好評だった企画を展開、その他じゃんけんや抽選くじの限定イベント開催等、お客様が楽しいと思えることをスピード感持って配信。ピエトロがずっと大切にしてきた「ファンベース」をアプリが体現してくれているように感じています。

導入後の効果

商品QRからアプリダウンロード
アプリ経由売上は約20%で安定

現在、アプリの累計ダウンロード数は10.5万でアプリ経由のEC新規購入者数は2167人(2021年4月~2024年1月実績)、アプリ経由のEC売上前年比130%(2023年実績)を達成。お声がけ月間と称して店舗スタッフがお客様へアプリのご案内を行う等、ダウンロード推進に向けて様々な施策を実施しました。実は商品QRコード経由でのアプリダウンロード率が6~7割と最も高い水準をキープしております。流通での商品購入者の場合、店舗やECと比較してお客様と直接的な接点を持ちにくいのが難点でした。しかし、購入商品からピエトロ公式アプリをダウンロードしていただくことで、独自の顧客接点ルートの構築が可能に。これまで、商品記載のQRはレシピサイトへの誘導で、アクセス数も100程度だったのですが、アプリに変更してからなんと最大3000弱に数値が増加しました。アプリのQRは看板商品のドレッシングなど一部商品で試験的にスタートして、現在では全商品に記載。新たなファン層とのつながり創出にアプリが大きな役割を果たしていると実感しています。店舗と商品の両面を持っていることがピエトロの大きな特徴ですが、アプリを通じて店舗利用者へはピエトロ商品のご案内を、商品購入者へは店舗のご案内を行える点もアプリならではのメリットです。また、ECサイトでの新規購入特典を設ける施策をアプリで行うことでECサイトの認知も広がり、EC新規利用者数アップにも貢献しています。

今後の展望

今後は店舗・EC・流通のそれぞれで
CRM施策を実施しファンを増やしたい

顧客接点の創出や情報統合化はアプリ導入後最大の効果ですが、他にも事業部ごとでバラバラに情報発信を行っていたものがアプリへ集約可能になったことで、部署間の連携もスムーズに。また、アプリのプッシュ通知を利用して行ったアンケートでは2000件以上ものご回答があり、お客様の声を収集するツールとしてもかなり優秀だと感じています。インセンティブを設けていないにも関わらず、設問に対して丁寧にご回答くださり、さらには感想欄に商品愛や応援コメントまでも。本当にピエトロを愛してくださっているファンの方がアプリを利用していただいているのだと嬉しくなる瞬間でもあります。参考になるご回答も多いため、他部署からもアプリ経由のアンケート依頼が増えてきており、社内的にもアプリの注目度が増しています。今後の活用方法として、短期的にはEC新規購入数のさらなる増加、短中期的には店舗やECのお客様のCRM施策を実施、そして長期的には流通で商品をご購入いただいている方に向けたCRM施策をアプリで実施したいと考えています。現状ECでは7~8割がリピーターで、コアなファン層が増えれば増えるほど、1人あたりの利用回数が上がっていきます。アプリでピエトロの魅力を発信しつつ、何度も訪れたくなる仕組みづくりを展開していきたいです。企業とお客様との距離感をぐっと近づけてくれるツールとして、今後もさらなるアプリの活用ができればと思います。

株式会社ピエトロ
1980年創業、ドレッシングやパスタソース等の製造・販売 とレストラン などの店舗運営の事業を行う食品メーカー。現在は国内に44店舗 (2024年6月現在)を展開。 看板商品「ピエトロドレッシング 和風しょうゆ」は2023年5月に累計出荷本数3億本を突破 、‟おいしい、たのしい”を届け続けている。
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