南海電気鉄道株式会社
まちづくりグループ 不動産事業本部
SC 営業部 課長補佐
辻林 大樹 氏
まちづくりグループ 不動産事業本部
SC 営業部 主任
井上 枝里子 氏

アプリが軸になれば、
商業施設とお客様の
コミュニケーションは
もっと進化できる

この事例の結論・要点
  • 動機
    • ポイントカードのデジタル化が大きな課題
    • スクラッチと遜色ないアプリが簡単にできる
    • 開発後の運用が劇的にラクだとわかった
  • 活用
    • 運営施設のショップクーポンを展開
    • スタンプキャンペーンも定期的に実施
    • アプリダウンロードでポイント付与
  • 効果
    • 顧客の行動がより“見える化”
    • 細分化した顧客への施策が可能
    • 企画、実行、分析がスピーディに

Yappliを導入したきっかけ

ノーコードに対する印象が、
Yappliを知って180°変わった

私たちは南海電鉄のまちづくりとして、大阪の南海なんば駅を基幹エリアとし、「なんばCITY」「なんばパークス」など、計4つの商業施設を運営しています。アプリ導入時にあった課題は、「ポイントカードをデジタル化したい」「若年層のカード会員を獲得したい」「ポイントカードを軸に、より多くのお客様にしっかり情報を届けたい」といったもの。特に3つ目は、SNSなどを運用しているものの、ポイントカード会員の方々に情報がどれほど行き届いているかが可視化できておらずに苦心していました。我々もいち消費者の立場で考えてみると、よほどその施設が好きでないと、SNSアカウントはフォローしないなと。それよりも、デジタル化したポイントカードをコミュニケーションの軸とした方が、多くの方々に効率良く発信できるのではないかと思い、アプリ導入に至りました。ノーコードのアプリ開発は知っていたものの、使える機能が限られるイメージが強く、スクラッチ型を主に検討していました。ただ、あるきっかけでヤプリさんにご相談させていただいたところ、やりたかったことをほぼ全てできることがわかりまして。中でも、スクラッチでは1週間はかかるだろうと思っていたアプリ内容の更新が、Yappliならわずか1分ほどとわかった時は衝撃的でした。商業施設の発信内容は多岐にわたるので、開発コストはもちろん、運用にかかる費用も時間も大幅に削れるのは大きかったですね。

アプリの活用方法

ポイントカードを軸に、クーポンや
スタンプなど幅広い施策を実施

アプリで主に活用しているのは、ポイントカード機能はもちろん、クーポン機能やスタンプカード機能です。クーポンは、運営している4施設のショップごとのクーポンのほか、日頃からご利用いただいている方に向けて駐車場料金を割引するクーポンなども期間限定で配布しています。スタンプには、例えばなんばCITYとなんばパークスの各飲食店をご利用いただいた際に都度スタンプを付与し、集めたスタンプ数に応じてポイントをプレゼントするなどのキャンペーンを期間限定で実施。実施期間中は売上もアップしているなど、確かな手応えを感じています。キャンペーン自体はアプリ導入以前も行っていましたが、例えばスタンプカードは紙だったので、印刷費用も時間もそれなりにかかっていましたし、印字した内容が万が一間違っていたらまた印刷し直さなければなりませんでした。ですが、アプリのおかげで印刷費用もかからず、もし内容が間違っていてもすぐに修正できるので、運用負担は格段に減りました。おかげで施策を実施するハードルが大きく下がったため、より多くの企画を打ち出せるようになったと思います。また、従来から発信していたメールマガジンをご登録いただいている方々に対し、アプリのダウンロードも積極的に促しています。ダウンロードいただいた方にはポイントを付与するなど、当初考えていたようにポイントカードを軸に様々な施策を実行できていると感じています。

導入後の効果

若年層のカード会員獲得に手応え。
アプリで企画・実行・分析が簡単に

アプリを日常的に使ってくださっている若年層のお客様が、対昨年時で130%以上になるなど、導入時の大きな目的だった若年層のカード会員獲得には確かな手応えを感じています。また、アプリ導入以前から、会員登録する際にご記入いただく顧客属性や、購買履歴などはよく見ていたのですが、メールマガジンやSNSといった、大勢に広く発信する媒体しか主に扱っていなかったので、データを通じて特定の顧客層にアプローチすべきという仮説が生まれたとしても、アクションがしにくかったんです。ですが、アプリのプッシュ通知などを使えばそれが簡単にできるので、PDCAサイクルを回しやすくなり、データを分析する価値も以前より高まりました。また、アプリによってより細かくデータを分析できるようになったのも大きいです。例えば、スタンプカードキャンペーンを実施する際に、従来の紙のカードだった時は、貯まったスタンプによる割引をどの店舗で使用したかはわかるのですが、各スタンプをどこで貯めたのかまではわかりませんでした。しかし、アプリならどの店舗でスタンプが押されたのかもわかるので、例えば「スタンプを貯めるために飲食店を利用するお客様が多い」といった傾向も見えてきます。つまり、細かなデータ分析によってお客様が普段どのような購買行動をされているのかがイメージしやすくなったため、より効果的な施策を打ち出しやすくなっていると感じています。

今後の展望

アプリでのコミュニケーションを
よりパーソナライズ化したい

予想外だったのは、若年層だけでなく、年代が上のお客様も多くアプリのカード会員になってくださったことでした。世間的にアプリはどちらかというと若者のものというイメージもありましたが、良い意味で裏切られたので、アプリを起点にコミュニケーションできるポテンシャルは年代問わず多くあると感じています。また、特定のお客様だけをセグメント分けしてプッシュ通知で発信することも現時点である程度出来てはいますが、今後は外部の顧客管理サービスとの連携を強化させることで、よりパーソナライズ化したコミュニケーションに進化させたいとも思っています。そのためには、お客様にとってもアプリが我々とのコミュニケーションの軸でなくてはなりませんが、まだアプリをご利用いただいていない方もいるので、ダウンロードを促す施策は取り組み続けたいと思います。併せてアプリで発信するコンテンツも拡充することも重要。アプリの名前が「なんばまるっと」なのはそもそも、運営する施設の情報に限らず、なんばというエリア全体を盛り上げるための情報をお届けすることを念頭に置いているからです。最近ではコロナ禍もピーク時よりは落ち着き、インバウンド需要も復活する兆しが出ています。なんばは大阪を代表する観光地の一つだと思うので、施設を含むエリア全体の情報を発信していくことで、国内外問わず多くの方々にアプリを活用していただけるようになると嬉しいですね。

南海電気鉄道株式会社
鉄道事業を軸に、「総合生活企業」として不動産・流通・レジャーなど多彩な事業を手掛けている。また「なんばパークス」に代表されるなんばエリアのまちづくり、関空を有する沿線の強みを活かしたインバウンド事業、高野山・百舌鳥古墳群といった沿線観光地のPR、さらには関空と梅田・新大阪を結ぶ「なにわ筋線」計画など、多くのプロジェクトに携わる。
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