店舗集客「虎の巻」いますぐ検討したい集客方法9選

店舗集客を強化したいと思った場合、まず何から着手しますか? O2Oという言葉もあるように、実店舗の集客においても、オンライン施策は欠かせません。一方で、オフラインでの集客も引き続き重要です。

オンライン、オフライン双方で、どのような集客手法があるのか、それぞれの目的や効果、メリットとデメリットを紹介します。

※具体的なサービスの情報、数字等は、記事公開時点(2019年12月)のものです。

オンラインの店舗集客方法

スマホの普及により、いつでもどこでもオンラインの状態が当たり前になりました。そのため、店舗集客においても、「オンラインを活用しない」という選択肢は無いと言っても過言ではありません。それでは、具体的にどのような方法があるのでしょうか。順番に見ていきます。

ポータルサイト

ポータルには「入口」という意味があります。かつてはインターネットそのものへの入口として、ヤフーを代表とするポータルサイトの利用者が数多くいました。その後、ネット上の情報量が拡大するに従い、専門分野ごとにポータル的な役割をするサイトが増えていきました。

飲食店のポータルサイトとして有名なのが、「食べログ」や「ぐるなび」。「グルメサイト」と呼ばれることもあります。好みの飲食店を探し出し、そのメニューや値段、店内の様子、また利用者の評価を知ることができます。それぞれを比較してみましょう。

  • 食べログ:運営会社は株式会社カカクコム。知名度、利用者数ともにNo1で、ネット予約、クーポン発行に加え5段階の口コミ評価が掲載される。
  • ぐるなび:運営会社は株式会社ぐるなび。利用者数では「食べログ」に次ぐ規模。予約やクーポン発行のほか、店舗へのサポートサービスもある。
  • ホットペッパーグルメ:ネット予約者数が多いのが特徴。ホットペーパーはフリーマガジンとしての歴史もあり、知名度が高い。
  • Retty:2011年に登場した、比較的新しいサービス。先行サービスに利用者、登録店舗数ともに追いついている。若い年齢の利用者が多い。

多くの人が閲覧するポータルサイトに登録されることで、自分のお店を見つけてもらいやすくなることがメリットです。お店を探す利用者は、特定の駅の周辺、料理の種類、口コミや評価などで検索をします。他の利用者がアップした写真やコメントなどから「行ってみたい」と思われれば、これまでとは異なる新しい客層の開拓にもつながります。

ただし、有料掲載であっても上位に表示されるとは限りません。掲載店が多い激戦区では、有料掲載の費用に対して、それに見合った効果が得られない可能性があります。

また、利用者が投稿できるタイプのポータルサイトの場合、写真のクオリティや、書き込みの評価など、店舗側がコントロールできない情報が掲載される、というデメリットがあります。辛口の評価を書き込まれてしまった場合、本来訪れてくれていたはずの客を逃してしまう恐れもあると言えるでしょう。

インターネット広告(リスティング・SNS広告)

インターネット広告では定番のリスティング広告。メリットは、利用者が自分に興味のあるキーワードで検索することが多いため、ニーズとマッチングしやすいことです。代理店に頼らずに自ら運用することも可能で、効果がなければすぐに中止できます。

デメリットは、競合性の高いキーワードでは1クリックあたりのコストがかさみ、実際の利益とのバランスが悪くなることです。また、アプローチできるのは「検索エンジンで検索をする人」に限られるも、デメリットといえるかもしれません。

SNS広告は、興味関心、地域、性別などでセグメントしたうえで広告を配信できるので、ターゲットの興味を引くことができる広告を打てば、目にとまる確率が高くなります(各SNSの特徴は次の項目で詳述します)。ただし、広告出稿を最適化し、一定の効果を得るまでに、ある程度の習熟が必要です。

SNS(Twitter・Facebook・Instagram)

SNSの最大の魅力は、なんといっても広告を使わない限り無料で販促ができること。お店のページを開設して、フォロワーがついてくれれば、安定した利用者や支持者となってもらえ、リピートが期待できます。主要なサービスとその特徴を挙げると、次のようになります。

・Twitter:若い層が中心で、カジュアルなコミュニケーションツールとして定着しています。お店が情報の発信者であっても、パーソナルなコミュニケーションをとることで、友人のような間柄になることができるツールでもあります。

・Facebook:40代以上の男性が多いSNSで、高齢者の利用者もいます。企業のFacebookアカウントも多く、Facebookページは「拡散力をもった小さなホームページ」のような存在です。新しいメニューやお得なキャンペーン情報の告知に適しています。

・Instagram:「インスタ映え」という言葉もすっかりおなじみとなりました。女性の20代、30代の利用者が多く、写真主体となるので、お店の雰囲気や商品、世界観を伝えやすいSNSです。「ハッシュタグ」による検索も集客には強い味方。伝えたい相手を想定してハッシュタグをつけましょう。

SNSは、「いいね」の数や、「コメント」が、評価のチェックや次のアイデアに役立てられるのも魅力です。ただし、コミュニケーションツールでもあるので、一方的な発信だけではなく、質問等が届いた場合は、コメントで返信しなければなりません。SNSで人気が出てフォロワーが増えるほど、それらの手間が増えるのがデメリットと言えなくもありません。

LINE@

LINE利用者とコミュニケーションがとれるプロモーションツールです。不特定多数へのメッセージ配信や、クーポンの提供などが可能。利用者間でうまく拡散されれば、思った以上の集客も期待できます。お店への問合わせにはチャットで対応でき、クーポンの開封や利用数は管理画面からわかります。リサーチのためのページが用意されており、来店後の満足度調査も行えます。そして、利用価値が高いのは「ショップカード」という機能。ポイントカードを発行して、リピーターを確保できます。

ブログ

ブログは、SNSと比較して、写真や文章などを分量の制限を気にせず掲載できる点がメリットです。もちろんSNSとの連携が図れるので、ブログの更新をSNSで知らせて、拡散することもできます。このように、両者を併用する場合は、ブログではお店のスタッフがコラムを書いたり、商品開発の裏側についての深い説明をしたりするなど、SNSとの情報の差別化をすると良いでしょう。

スマートフォン・アプリ

スマートフォンの普及とともに、ゲームや写真加工以外のアプリも活用が広がっています。アプリのメリットを活かして、店舗の集客や、サービスの利用促進に役立てるのです。利用者に一度ダウンロードしてもらえば、プッシュ通知でクーポンを届けたり、ポイントカード機能を持たせたりすることで、実店舗への再来店を促す効果が期待できます。

デメリットとしては、アプリの開発には一定のコストがかかること、競合が多い場合はダウンロードしてもらうまでに高いハードルがあることが挙げられます。

オウンドメディアの重要性

以上、オンラインでの集客方法を6個紹介しました。お読みいただいた方の中には、「結局どれを実施すれば良いのだろう?」と思われた方もいるかもしれません。そこで、これらを「トリプルメディア」というフレームワークで整理してみましょう。トリプルメディアとは、以下の3つを指します。

  • ペイドメディア:会社が広告費用をはらって情報を掲載するメディア。インターネット広告が該当します。
  • アーンドメディア:消費者の自主的な活動によって、情報が広がるメディア。SNSや、ポータルサイトでの口コミが該当します。
  • オウンドメディア:企業が自ら情報を発信するメディア。自社サイト、ブログがメインですが、スマートフォン・アプリもこちらに該当します。

すでにいくつか施策を実施している方は、このフレームワークにあてはめて、自社に足りていない施策は何か?を考えると良いでしょう。

まだサービスをはじめたばかりで知名度が低く、これから集客に力を入れるという方は、一定の効果がすぐ得られ、不特定多数に発信できる「ペイドメディア」にまずは力を入れると良いでしょう。ただし、ペイドメディアは常に費用がかかり続けます。

そこで、即効性には欠けますが、オウンドメディアの運用も検討しましょう。ブログ記事が検索にヒットしたり、SNSで仲間に拡散されたりすることで、自然に関心を寄せてくれる利用者を増やすのが理想です。

それから、リピーターをどのチャネルから確保するかという視点も忘れてはいけません。例えば、ポータルサイトからの予約に頼っていては、せっかくお店のファンになってもらったとしても、いつまでもマージンを支払わなくてはなりません。再来訪を促す手段として有効なのがスマートフォン・アプリです。アプリをダウンロードするユーザーは、いわばお店のファン。スマートフォンの画面に、自社のアイコンが表示されることで、お店のことを常に想起してもらうことができます。プッシュ通知などでコミュニケーションをとる場合も、都度費用が発生するということもありません。

オフラインの店舗集客方法

つづいては、実際の店舗での集客方法を見てみましょう。古くからある手法ですが、今でも店舗集客の基本であり、おろそかにはできません。オンラインとの併用で、双方の効果を高めることができます。

看板・のぼり

街ゆく人の目にとまるのはもちろん、グルメサイトで店を目当てに初めて訪れる人の目印にもなります。商店街やビジネス街なら、昼食時や帰宅途中に、新しいお店を探す人もいます。とくにランチタイムは、手書きでメニューやランチサービスの内容などを小さな黒板などに書いたものは、意外と効果が高いものです。看板やのぼりは製作費が安いのがメリットですが、やはり店の近くの通行人への集客に限定されることと、色あせた告知物はかえってマイナスイメージになることがデメリットになります。

交通広告

電車やバスの中ではスマートフォンを見ている人も多いですが、混んでいるときや、ふとしたときに、車内広告に何気なく目を走らせてしまうものです。駅の構内でも、目を引くクリエイティブは、何の宣伝か知りたくなる心理を働かせます。交通広告がSNSで拡散するという副次的な効果もあります。

通勤者や近隣の居住者に告知ができるので、商店街やお店の商圏にいる利用者にアプローチができます。こうした潜在的な来店客の目に触れられやすいメリットの一方、デメリットとしては、キャンペーンに合わせたタイムリーな内容変更が難しいことが挙げられます。

チラシ

チラシは大きく以下の2つに分けられます。

  • 新聞折り込みチラシ:購読者に配達される新聞に折り込まれるチラシ
  • 投げ込み(ポスティング)チラシ:ポストに直接投函されるチラシ

折り込みチラシは専業主婦の閲読率が高く、複数のスーパーのチラシを並べ、セール価格を比較したうえで、一番安いところへ買いに行くという購買行動が一般的です。ただし、新聞の購読者が減っていることが弱みになっています。とはいえ、特定エリアへの販促活動としては、いまでも主要な集客手法のひとつです。

投げ込みチラシは、例えば、マンション販売のチラシを、その対象者がいるエリアのマンションのポストへ投函するというように、新聞折り込みよりさらにターゲットを絞った販促が可能です。多くのチラシがひとまとめになって届けられる新聞折り込みとは異なり、高い閲読率も期待できます。しかしスタッフが配布するため、コストは折り込みチラシよりも高くなる傾向があります。

どちらにも共通する課題として、印刷費がかかる、閲読率や効果がつかみづらいといった点が挙げられます。ただし、チラシにクーポン券などを切り取れるように刷り込んだり、QRコードを載せたりすることで、販促効果が高まり、反応率もある程度つかむことができます。

自分にあった集客方法を選ぼう!

オンラインとオフラインにわけて、主要な販促・集客方法についてご紹介しました。

オフラインでは、ビジネス街や商業地ならのぼりや看板、交通広告、住宅街ならばチラシというように使い分けることになります。また、専業主婦や中高年世代は新聞の購読や紙の販促物に親しみがあることから、オンラインよりもオフラインの施策が有効ですが、若い人やビジネスパーソンが対象であれば、オンラインでの集客が欠かせません。

もちろん、オンラインとオフラインを連携して販促・集客をしたほうが、より高い効果が期待できます。自社のターゲットを考え、どのメディアが適しているか、またどのタイミングで発信するかなど、試しながら経験を積んでいくことが大切です。トライ&エラーで実践を重ね、少しずつ成功事例を積み上げていくことが、その後の大きな成功への近道なのです。